日本で唯一の「ゆるベジらく膳料理教室」【ベジ楽】の林かよこです。
福岡・姪の浜で今日も「ゆるベジらく膳」を楽しんでいます。
今日のテーマはブロッコリーです。
Contents
■ブロッコリーの絶品ソースに出合いました
先般、美味しい一皿に出合いました。
ヤリイカのハーブソテーにブロッコリーのソースが添えられている前菜です。
おおっ! と、感動したのがブロッコリーのソース。
写真でいうとイカの下にさっと塗られているグリーンのソースなのですが、わかるかな??
ヤリイカも美味しくいただいたのですが、このブロッコリーのソースが絶品! 感動的で、全力でいただきました。
ちなみに右側のひと皿は、レンコンのグラタンでした。これまた美味でした。
今、わたしはその味を再現したくて、いろいろチャレンジ中。
うまくいったら、レッスンでも登場予定です。
なにしろ、ブロッコリーという野菜自体がとても魅力的なのです。
というわけで、ここからはブロッコリーについてアツクルシク書いてみます。どうぞおつきあいください。
■ブロッコリーはどこを食べる野菜?
緑色のアフロヘアのようなブロッコリー。この「アフロ」部分は野菜の何だと思いますか?
このアフロは、蕾です。
ブロッコリーは蕾を食べるアブラナ科の野菜です。
アフロのひと粒ひと粒が花のもと。「花蕾(からい)」と呼ばれるものです。
この部分を食べているんですね。
もっとも茎も美味しくいただけるので、茎も敬遠せずに食べてくださいね。
なお、ブロッコリーは調理前に洗うと思うのですが、洗い方にはちょっとしたコツがあります。
ブロッコリーは、ブロッコリーそのものが身を守るためにもっている油脂がついています。そのため単に水をかけるだけでは、水をはじいてしまってちゃんとゴミや土が取り除けません。
そこでおすすめなのが、ボウルに水をはっておき、そこにアフロを下にしてブロッコリーをドボン。そのままアフロを左右にじゃぶじゃぶと振ります。これでかなりのゴミや土がとれるはず。ぜひ試してみてくださいね。
■ゆるベジらく膳的 ブロッコリーの栄養①
まずは、ブロッコリーを薬膳視点で見てみましょう。
ブロッコリーは「平・甘」に分類されます。
平の性質がある野菜は、万能です。冷え性だろうが、ほてりがあるときだろうが食べられます。その万能ぶりが嬉しい野菜です。
さらに、甘の性質があるので胃腸にプラスです。胃腸を健やかにして消化を助けてくれます。ちょうど飲み会が増える年末から年始にかけては胃腸が疲れている方が増えます。そんなときにブロッコリーは身体をいたわるのによい野菜なのです。嬉しいですね。
またブロッコリーは腎を補うとも言われています。
腎は体内の水のめぐりを司ります。余分な水分を排出して浮腫みを防ぐ効果があります。体内に入ったアルコールを分解するときには、水が大きな役割をはたします。水が身体をめぐって排出を促す…というよい循環がないと支障をきたします。
そのようなときにもブロッコリーは身体にプラスにはたらくというわけです。すばらしい!
ブロッコリーの旬は11月から3月。
ちょうど胃腸をいたわりたいシーズンと重なります。また寒いときは一般に腎の動きが鈍くなるので、ブロッコリーのはたらきは嬉しいですね。
ブロッコリーの旬が寒い時季なのは、理にかなっているなぁ、と感じます。
■ゆるベジらく膳的 ブロッコリーの栄養②
現代栄養学から見ても、ブロッコリーは素晴らしい野菜です。
ブロッコリーは緑黄色野菜。ベータカロテンがとても豊富です。
ベータカロテンは、抗酸化作用があるとされています。
生きていくために酸素は必要なのですが、残念ながら酸素は身体の錆を促進する側面も。身体の錆とはすなわち老化とされています。とういことは…
身体の酸化を防いでくれる=錆びない体にプラス=アンチエイジング!
となるわけです。
また、ブロッコリーにはビタミンCがたっぷり含まれています。ビタミンCは風邪の予防にも効果があるといわれています。寒い季節には積極的にとりたいですね。
ただし、ブロッコリーのビタミンンCは水溶性で熱に弱いです。加熱時間は最小限度にしてください。
ブロッコリーの鮮やかな緑色を生み出している葉緑素にも注目です。この葉緑素には血液をサラサラにする力があるとされています。ドロドロの血液はあらゆる面で身体にマイナスです。ぜひともブロッコリーのサラサラ効果を味方につけたいですね。
■美味しいブロッコリーの見分け方
ここで、美味しいブロッコリーの見分け方についても触れておきましょう。
せっかくなら美味しいものを選びたいですからね。
まず、蕾がギュッとつまっているものがおすすめ。先ほど書いたように、ブロッコリーは花蕾(からい)と呼ばれる蕾を食べる野菜ですが、この蕾は収穫が遅れると黄色っぽく変色します。収穫後時間が経っても黄色に変化します。
もともとアブラナ科のブロッコリーは、菜の花に似た黄色の花を咲かせます。その花の準備を始めてしまうと、野菜としての味はガクンと落ちます。
「とうがたつ」という言い方をすることもありますね。とうがたった野菜は筋っぽく、味が落ちます。残念感満載です。
避けましょう!
蕾が緑色で、ギュッとつまっているものがベストです。
さらに、茎にも注目です。茎の断面が茶色に変色していないもの、乾燥していないもの、すが入っていないものを選んでくださいね。
■ゆるベジらく膳的 ブロッコリーの切り方
ブロッコリーをどうやって切りますか?
丸ごと調理することもできないわけではありませんが、多くの方が切って調理すると思います。そのままでは大きいですしね。
アフロと茎、どちらから包丁を入れますか?
上から包丁を入れるイメージが強らしく、レッスンにお越しくださる方の多くがアフロからカットします。
でも、それはNG!
茎からカットしましょう。茎の一部に包丁を入れて、その後は手で割くようにします。
調理用語では「小房に分ける」とも言います。
理由は簡単。
アフロに包丁を入れると、アフロの一粒一粒がバラバラの粉々になってしまうから。
バラバラの粉々になると、自然とまな板の周囲に散らばって食べそこなう部分が出てきます。それは避けたい。
もったいない!
要するに「ベジ楽」はケチなのです。
ちなみに、1月のレッスンではブロッコリーを使う予定です。
ちりめんじゃことさっと合わせて1品作ります。