日本で唯一の「ゆるベジらく膳料理教室」【ベジ楽】の林かよこです。
福岡・姪の浜で今日も「ゆるベジらく膳」を楽しんでいます。
今日のテーマは、ズバリ冬です!
本格的な冬になり、皆さんは身体を縮こまらせて歩いていませんか?
わたしは…気をつけているつもり、ではいます。ああ、言い訳がましい書き方ですね。
気づくと肩をすくめていて、「あ、いかんいかん!」と慌てて背筋を伸ばして…といったことを繰り返しています。
今日は、本格的な冬に身体に起きている変化と、その変化に対応するための食養生について書きます。
Contents
■冬の身体はどう変化する?
今日はひとつの野菜にこだわらずに、寒い季節にわたしたちの身体に起こりやすい不調について考えてみたいと思います。
寒いと身体はどうなるのでしょう?
風邪をひく? 肩が凝る? 腰が痛い?
うんうん、どれも寒さが原因で起こりやすいですね。
薬膳をベースにしたゆるベジらく膳では、これらの症状を含め、わたしたちの身体は冬になると「腎」が弱ると考えます。これ、そのまま薬膳の教えですが。
薬膳では、季節を5つに分けます。
春、梅雨、夏、秋、冬 が、その5つ。
そして、臓器も5つに分けて考えます。
肝、心、脾、肺、腎 の5つです。
それぞれ「春と肝」「梅雨と脾」「夏と心」「秋と肺」「冬と腎」とが関係が深いと考えます。
つまり、冬は腎。
冬には腎が弱まりやすいので、気をつけましょう。意識して補いましょう(いたわりましょう)。と、考えるのです。
■冬に弱りやすい腎ってどんなもの?
そもそも腎をいたわる、と言われても、腎がどのような役割を果たしているかを知っておく必要があるかもしれませんね。
わからないものをいたわれ、と言われてもピンとこないのが人間です。
腎は、生きるエネルギーや前向きの気持ちと大きくかかわる臓器です。
薬膳では「腎は精力を蓄える臓器」だと言います。
逆に言えば、腎が弱っている人は気力が衰え、体力も落ちてしまいます。
また、腎は膀胱とも深いかかわりがあります。膀胱は尿の排出と深い関係があります。
ということは、尿=余分な水分の排出と関係があります。
身体の水のめぐりを司るといっても、過言ではありません。スムーズな排出は浮腫み防止にも効果があります。
それに、冬は汗をかきにくい分、尿の排出は重要です。しっかり出して、浮腫み知らずのスッキリボディを目指すなら、やはり腎が健全に機能しる必要があるのです。
ほかにも耳や骨にも関係があります。
気力や生命力にかかわると先ほど書きましたが、動物で考えても冬は生きるエネルギーが弱まることがおかわりいただけるかもしれません。
たとえば…熊を思い浮かべてください。冬の間、熊は冬眠します。エネルギーをできるだけ放出せずに、春に向けてエネルギーを温存していると考えると、「なるほど腎のはたらきが弱まるからだな」と納得できます。
わたしたち人間も動物ですから、やはり自然の摂理には逆らえないのでしょう。
■体内の水分や耳と関係が深い「腎」を助ける「鹹」
では、ここからは腎をおぎなうために具体的に摂りたい食べ物について考えてみましょう。
薬膳では食べ物の味を5つの性質に分類します。
「酸・苦・甘・辛・鹹」の5つです。
この5つのなかで、腎を補うのは「鹹」です。
鹹は「海」をイメージするとわかりやすい味の性質です。
海に関係する食べ物…昆布、わかめ、ひじき、あさり、牡蠣、タコ、ホタテ、カニ、イカ、エビ…これらはすべて鹹の性質を持っています。
また、鹹は「黒」にも関係しているとされます。
黒豆、黒ゴマ、ゴボウ、黒きくらげは、黒に分類できます。
海のもの、黒いもの
キーワードは「海」と「黒」。
これらを意識して食べることで、腎はスムーズに健全にはたらくことができるのです。
■ゆるベジらく膳的「腎」に効く野菜
◇「脱・冷え!」が腎を健全に動かすキーワードです
海と黒以外にも、腎がスムーズにはたらくために必要なものがあります。
それは「温」!
そもそも冬の寒さによって、腎が健全にはたらかなくなるわけです。ということは、身体を温めれば腎のはたらきがさほど弱まらずに済みます。
温める…すなわち、薬膳でいう「温」に分類されるものをとりましょう。それも、積極的に!
冬に旬を迎える野菜で「温」に分類されるのは、カリフラワー、ホウレンソウ、白菜、春菊、ブロッコリー、ニンジン、カブ、キャベツ。
ちなみに、ベジ楽の1月のレッスンでは春菊もブロッコリーもカブもキャベツもた~っぷり登場予定です。
1月のレッスンは1月18・22・24日10:30~13:30の予定です。
これ以外の日程については、個別に開催日程を調整させていただきますので、ご連絡くださいね。
腎をいたわって、寒さに縮こまらずに元気よく過ごしましょう。あわせて、胃腸をいたわるメニューになっているので、年末年始で酷使した胃腸に優しいメニューになっています。
◇身体を温める「温」に、腎を補う「鹹」を併せ持つ食べ物ってある?
どうせいただくなら、オイシイ性質を複数兼ね備えた食べ物があれば…と思いませんか?
食事のタイミングは基本的に1日3回程度。この少ないタイミングで身体をサポートする食材を上手に取り入れたいですよね。
そんな食べ物があるの? と、思われたかもしれません。
安心してください。あります、ありますよ~。
身体を温めつつ、腎を補える性質を持つ、いろいろな意味でオイシイのは牡蠣です。野菜ではありませんが。
牡蠣は英語で「R」のつく月が美味しいと言われています。
September
October
November
December
January
February
March
April
ざっとあげるとこんな感じです。とはいえ、これはあくまでも英語圏の話。
日本では牡蠣の旬は11月から3月にかけてです。
ちょっと話がそれましたが、冬もご自身の身体の変化に優しく対応してくださいね。
それがきっと、あなたの明日の綺麗と元気を作ると、わたしは信じています。
ベジ楽で、ご一緒に野菜で綺麗と元気を手に入れましょう。