ビーツ。
日本で唯一の「ゆるベジらく膳料理教室」【ベジ楽】の林かよこです。
福岡・姪の浜で今日も「ゆるベジらく膳」を楽しんでいます。
今日のテーマは、ビーツです!
■ビーツってどんな野菜?
ビーツ。
ご存知ですか? ビームじゃないよ、ビーツだよ。
って、いきなりスミマセン。
ビーツを手にすると、なぜか頭の中に浮かんでしまうのです。
「ビームじゃないよ、ビーツだよ♪」それも、節をつけて。
さて、ビーツです。
地中海沿岸エリアが原産地のビーツは、とても歴史が古い野菜です。
カラフル野菜のイメージがあるせいか、日本には最近入ってきた新しい野菜だと思われる方も多いようです。でも、違います。
日本には江戸時代には入ってきていたという記録も残っているので、日本における歴史も浅くはありません。
でも、定着しているかというと…うーん、疑問です。
以前、レッスンでもビーツの話題になったことはありますが、「食べたことない」「買ったことないです」「食べ方がわらないから」という言葉が多かったと記憶しています。
おそらく日本にはトマトやカボチャのようには定着しなかったのでしょう。
色が理由? 味? 形?
おそらく、そのどれもが日本人の食卓とは違っていたのかもしれません。
ロシアに所縁のある方や、ロシア料理が好きな方はよくご存じかもしれませんね。ただ、どちらもマイノリティかもしれませんが。
ああ、ビーツってどう考えてもマイナーな野菜なのかもしれません。
美味しいんですよ、とっても。美味しいだけでなく、栄養も満点。
とくに女性に嬉しい野菜です。
ビーツは形からカブや大根の仲間だと思われがちです。でも、アブラナ科の野菜ではありません。
葉っぱの形も違います。
ビーツはアカザ科の野菜です。正確にはアカザ科フダンソウ属の野菜です。
アカザ科の野菜でメジャーなのは、ホウレンソウです。
そう、ビーツはホウレンソウの仲間です。形状があまりにも違うので、驚かれるかもしれませが、個人的には似ているように感じます。
その理由は次のパラグラフでご紹介します。
■ビーツの食べ方は?
ビーツとホウレンソウの食べ方に、わたしは共通点を感じます。あくまでも、わたし個人の主観です。
まず、加熱調理が基本だということ。
ホウレンソウの場合、生で食べられないわけではありません。あ、ここでは生食用のホウレンソウを外して考えてくださいね。
生でもいいけれど、ゆでたり蒸したり炒めたりしたほうが美味しくいただけます。
鮮やかな色をしているせいか、「生で食べますか?」と聞かれることも多いビーツですが、
ホウレンソウ同様、加熱をおすすめします。
生で食べられないわけではないのですが、加熱したほうがやさしい甘みを感じることができます。
ちなみに、ビーツは「さとう大根」と呼ばれる野菜の一種。いわゆる甜菜糖のもとになる野菜の一種です。甘みを感じるのも納得ですね。
ボルシチのようなスープにするとおいしくいただけますよ。
ほかにも茹でてサラダに添えてもいいですし、ホイル焼きもいいですね。
なんだかんだと、我が家はボルシチにすることが多いのですが。
■ビーツは飲む血液⁉
冒頭でビーツは栄養満点だと書きました。ここからは、ビーツの栄養について書きます。
ビーツを「飲む血液」と表現する方もいるくらい、ビーツは血液と関係が深い野菜です。
このあたりもホウレンソウと似ているとわたしが思う理由です。ホウレンソウも鉄分が豊富な野菜として知られています。
ビーツは鉄分ではないのですが、葉酸が豊富です。葉酸は造血作用が期待できる栄養素。
妊婦さんが積極的にとるように言われるものですね。
サプリメントで摂取することもできますが、食べ物で摂れたらそのほうがいいように思います。第一、サプリメントより美味しいですしね。
妊婦さんでなくても、貧血気味だと感じる方はぜひ召し上がってくださいね。
それから、ビーツの特徴である赤い色も、栄養とかかわりがあります。
この赤い色はベタシアニンという色素で、ポリフェノールの一種。
ポリフェノールは抗酸化作用があることで知られています。このベタシアニンにも、抗酸化作用がしっかり含まれています。
抗酸化作用といえば、アンチエイジングですね。
もちろん、ビーツだけ食べれば健康! ビーツだけで綺麗! というわけではありませんので、誤解しないでくださいね。
■ビーツは胃腸にも優しい
ビーツを薬膳で考えてみましょう。
ビーツは薬膳で分類すると「平・甘」に分類されます。
甘の性質を持った野菜は、胃腸を健全な状態にしてくれると言われています。
ほかにも肺をうるおしてくれるはたらきも。
肺がうるおうと、気管支も肌もうるおいます。
肺や喉のうるおいは風邪予防に嬉しいですし、肌のうるおいは女性の気分をあげてくれますね。
薬膳視点からいっても、ビーツが心にも身体にもプラスになることを実感していただけたのではないでしょうか。
あまり馴染みがないと思われる方も、ぜひ手に取ってみてくださいね。
なお、ビーツの旬は6~7月ごろと、11~12月の年2回。
折しも年末の今はビーツの旬でもあるわけです。ぜひ駆け込みで召し上がってください。