日本で唯一の「ゆるベジらく膳料理教室」【ベジ楽】の林かよこです。
福岡・姪の浜で今日も「ゆるベジらく膳」を楽しんでいます。

今日のテーマは、春菊です!
お鍋の季節ですね。寒い日のお鍋は最高です。
最近は、いろいろな種類のお鍋があるようですね。スーパーに行ってみると、さまざまな「鍋の素」が販売されています。
わたしは購入したことがないので(あ、別に素を買うことを非難しているわけではありません。単にわたしが素を買うのが面倒なだけです)、どれがイイといったことは申し上げられないのですが、パッケージ写真を眺めては「あ、こんな組み合わせもありだよね」と参考にさせていただいています。
そんな鍋料理に欠かせないのが、春菊。その春菊について、今日はアツクルシク語ってみたいと思います。
■春菊を食べるなら今でしょ!
春菊はお好きですか?
お好きだという方、食べるなら今ですよ、今! 春菊は12月の今こそ食べ時です。
春菊の旬は11月から3月にかけて。12月はまさに盛りの時季で、春菊がもっとも美味しいときでもあり、たくさん出回るときでもあります。

お鍋に欠かせない春菊ですが、ちょうどお鍋が美味しい頃に旬を迎えるのです。面白いですね。
原産地は地中海沿岸です。
なんとなく、日本や中国の野菜というイメージがある方もいるでしょう。それ、実は正解!
原産地はヨーロッパの春菊ですが、ヨーロッパでは食用ではなく観賞用の植物として広まりました。今も、春菊を食用としているのは、日本や中国などアジアだけです。
とくに中国では、食べる風邪薬として重宝されています。
■春菊は食べる風邪薬?睡眠導入剤?
中国では春菊を食べる風邪薬だと考えますが、あながち外れてはいません。むしろ、ドンピシャ、という感じです。

というのも、春菊には胃腸を健全にして、消化吸収を促す性質があるためです。薬膳視点で言っても、「甘」の性質を持つ春菊は胃腸がスムーズにはたらくのを助けてくれます。
胃もたれ解消にも役立ちます。
お鍋をたっぷり食べても大丈夫だと思った方は要注意ですよ。何事も「ほどほど」が大切ですから。
ほかに排泄をスムーズにして、咳を止めるとも考えられています。
胃腸をいたわり、咳止めに役立つ…まさに風邪の症状に効く、ということですね。
また、春菊の香りにも秘密があります。
薬膳では、春菊特有の香りは気のめぐりをよくする、と解釈します。
気がめぐると、イライラしている心を落ち着けたり、のぼせや頭痛を和らげたりする、とされています。
もっというと、安眠に導いてくれる、と考える方もいます。
さらに香りは化学的にも身体にプラスにはたらくことが証明されています。
春菊の特有の香りは、α‐ピネンやペリルアルデヒドと呼ばれる成分です。これらの成分は、胃腸を活性化して食欲不振を解消したり、胃もたれを改善したりする効用があります。
と、なんだか難しい書き方になってしまいましたが、香りから言っても胃腸に優しい、というわけですね。
■春菊はまだまだ栄養たっぷり
春菊は現代栄養学の観点からいっても、とても優秀な野菜です。
春菊は、いわゆる緑黄色野菜です。
緑黄色野菜の定義は、「可食部100g当たりカロテン含量が600µg(マイクログラム)以上の野菜」。春菊も、これに該当します。
カロテンは、皮膚の生成を促し、粘膜を丈夫にする効果があります。
とくに粘膜に対するプラス効果は、冬場の強い味方です。粘膜が丈夫だと、風邪をひきにくいためです。
さらに、食物繊維の豊富さも見逃せません。
排泄をスムーズにしてくれるので、便秘気味の方に嬉しい野菜ですね。
便秘解消は、美肌に大切だということをご存知の方も多いのではないでしょうか。

出すものを出さないと、肌荒れを起こします。ひどい場合は、お腹が痛いだけでなく、頭痛を伴うことありますから、スッキリすることってとても大切です。
春菊の鮮やかな緑色は、葉緑素。クロロフィルともいいます。
この色素は、余分な脂肪が分解されるようにはたらきかけることでも知られています。
コレステロール値を下げることも研究されています。
薬膳の視点から言っても、現代栄養学の視点から言っても、やはり春菊は優秀な野菜であることがおわかりいただけたと思います。
■美味しい春菊の選び方
春菊を食べたくなってきた方に、美味しい春菊の選び方について説明します。

美味しい春菊のポイントは次の4つ。
- 緑色の濃いもの。
- 葉先までみずみずしくシャキッとしているもの。
- 切り口が変色していなくて、きれいなもの。
- 香りの強いもの。
せっかく食べるなら、美味しいものを選びましょう。
とくに4つめの香りは、大切です。
春菊の香りはとても独特で、強い芳香があります。たいていの場合、春菊はビニールに包まれて販売されていると思うのですが、袋の上からでも香りはわかります。
むしろ、袋の上からでもハッキリと香りが漂うものを選びましょう。
ただ、あまり夢中になってクンクンやっていると、怪しい人に思われてしまうのでホドホドになさってくださいね。実は、わたしが過去にやった失敗です。
■春菊の食べ方
一般的にお鍋の材料として認知されている春菊ですが、ほかにもいろいろと調理できます。
おひたしでも、炒め物でもOKです。
香りのある青菜と思って、いろいろな料理にチャレンジしてみてくださいね。
ちなみに。
ベジ楽では1月のレッスンに春菊を登場させる予定です。

1月18・22・24日10:30~13:30です。
皆様のご参加をお待ちしています。