みなさん、こんにちは。
日本で唯一の「ゆるベジらく膳料理教室」【ベジ楽】の林かよこです。
福岡・姪の浜で今日も「ゆるベジらく膳料理」を楽しんでいます。
今日のテーマは「えごま(荏胡麻)」です。
えごま。ようやく!

お待たせいたしました。「えごま(荏胡麻)」の魅力をアツクルシク書かせていただきます。
Contents
■えごま(荏胡麻)ってどんな野菜?
えごま(荏胡麻)は、ざっくり紫蘇の仲間です。
紫蘇の変種といったらわかりやすいと思います。実際、葉っぱの形は紫蘇にそっくりです↓

似ていますよね?
ただ、香りと味に関しては違います。香りや味を説明するのは難しいのですが…。
全体に紫蘇は「ぐわっ」という感じ。えごま(荏胡麻)は「ぷんわ~」って感じです。
すみません、わかりにくい説明で。
でも、そんな感じです。
えごま(荏胡麻)は独特の香りと味があり、韓国で好まれています。韓国料理をお好きな方は召し上がったことがあるかもしれません。
焼肉でお肉といっしょに食べたり、キムチの材料にして食べたりします。ちなみに、わたしはどちらも大好きですよ。ごはんが進みます(進みすぎます←しいて言えば、ココが問題)。

韓国食材やキムチを販売しているお店には、えごま(荏胡麻)のキムチも置いてあることもあるので興味のある方は覗いてみてくださいね。
■えごま(荏胡麻)ってどんなふうに食べるの?
わたしは日本のえごま(荏胡麻)を初めて見たのは、福島県の会津若松市です。郷土料理を取材したときに、えごま(荏胡麻)のお話も聞きました。
そのときに、いかに栄養があるか、身体にいいのかを教えていただきました。
その際に教えていただいた食べ方は、薬味として使ったり、甘く練った味噌を巻いたりしていたと記憶しています(当時の写真がないか探しましたが、見つからず)。
胡麻和えの要領ですり鉢ですって和え衣にもしました。
ちなみに、薬味や味噌巻きに使ったのは葉、すり鉢ですったのは種です。
ゆるベジらく膳料理的には、簡単な方法を推薦します。
葉なら薬味やお味噌汁に入れるといいですね。プチプチとした種は、ごはんにゴマ塩のようにパラパラっと振りかけて食べます。これはお手軽で美味しいですよ。ちなみに、今回はすし飯に混ぜて押し寿司にして食べました。


余談ですが、この押し寿司の木型を実家からもらってきたのです。だから、使ってみたかったのです。これが、押し寿司を作った一番の理由。
子供の頃、わたしはちらし寿司より押し寿司のほうが好きでした。理由はいくつかあるのですが、大きな理由は「ちらし寿司はおじいちゃんのもの」だと思っていたから。
祖父の家に行く際に、祖父の好物のちらし寿司を母が作って持って行っていたのです。だから、子供心に「ちらし寿司はおじいちゃんのために作るもの」と変に刷り込まれたのではないか、と考えています。今でもわたしはちらし寿司より押し寿司のほうが好きです。食べるのも、作るのも。
皆さんはいかがですか?
薬膳の場合、葉より種のほうに注目が集まります。薬膳ではありませんが、えごま(荏胡麻)の種を搾ると油がとれ、その油を「荏胡麻油」といいます。これも注目度が高いです。いわゆるサラダ油よりもお値段ははりますが、栄養面からも味の面からもおすすめです。食べ方は、いわゆる植物油と同じように使えます。炒め油としても、揚げ油としてもマル! もちろん、ドレッシングの材料にもOKですよ。
■薬膳ベースのゆるベジらく膳料理的 えごま(荏胡麻)の栄養
薬膳では、その食べ物が持つ性質が大まかに5種。そして、味の性質も5種に分けて考えます。それを五味五性と呼びますが、全部を覚える必要はありません。
ただ、それでもざっくりと全体がわかれば食材選びのヒントにはなります。ざっくりと、これがポイント。これがゆるベジらく膳(笑)。
えごま(荏胡麻)は、薬膳では「温・辛」に分けられます。
身体を内側から温める特徴があります。さらに「辛」についても注目!
辛というと、「辛いのか?」と疑問を感じるかもしれませんが、舌で感じる味とは異なります。
辛は「身体を温める」「めぐりをよくする」という意味があります。身体を温めるのは、そのままですが、「めぐりをよくする」に関しては疑問を感じる方もいるでしょう。
めぐり…これは、身体の中を循環するものがスムーズに動く、という意味です。

具体的に表現すると、血液がスムーズに流れる、リンパ(薬膳では水と同様に考えます)もスムーズに循環する、汗もスムーズに排出する、となります。なるほど、ですね。
さらに一歩進んで考えると、血液がスムーズに流れることで手足の冷えが改善されます。リンパが流れれば浮腫みが防げます。
これに「温」の性質が加わるので、もう身体ポカポカ効果を期待せずにはいられませんね。
冷えが原因でお腹をくだしていたり、消化不良を起こしたりしている方には嬉しいことですね。
イイコト尽くめじゃないですか! えごま(荏胡麻)ってすごいなぁ。
■現代栄養学的 えごま(荏胡麻)の栄養
さらに、現代栄養学の視点からも考えてみましょう。
えごま(荏胡麻)から搾る油には、α―リノレン酸が多く含まれています。このα―リノレン酸は不飽和脂肪酸のひとつで、人間が体内でつくり出すことができません。
食べ物から摂取しないといけません。今回はえごま(荏胡麻)をテーマにしていますが、ほかにも大豆油や亜麻仁油などにも含まれています。

実際にα―リノレン酸は、血液をサラサラにして血栓を防ぐと言われています。ほかにも高血圧の予防に期待できるとされています。
血液サラサラ効果ですよ。
男女問わず、50代以上になると血液がスムーズに流れるかどうかは健康維持のために必要な条件です。油をとるなら、ぜひ良質のものをとってください。その点、えごま(荏胡麻)油はとくに臭いがあるわけでもなく、扱いやすいですよ。
選択肢のひとつとしてえごま(荏胡麻)油を入れていただけたら嬉しいです。
なお、昨日調べたい、と保留にしたのは福島県を取材した際の写真が残っているかどうか、でした。結局見つからず…。
えごま(荏胡麻)の畑が綺麗だったと記憶しているので、ぜひそれを!と思ったのでした。残念!
えごま(荏胡麻)の種は、プチプチとした食感が美味しく楽しいです。口のなかでプチプチさせながら、ご一緒にもっと血液サラサラを目指しましょう。