みなさん、こんにちは。
日本で唯一の「ゆるベジらく膳料理教室」【ベジ楽】の林かよこです。
福岡・姪の浜で今日も「ゆるベジらく膳料理」を楽しんでいます。
今日のテーマは「イチゴ」です。
ん? 昨日のテーマも「イチゴ」だったのでは?
そうです、そうです。ご指摘のとおりです。
昨日書いたように、友人からイチゴが届いたので、感動のあまりイチゴです。再び!
静岡県で旦那様とイチゴ栽培をしている友人Tさんと出会ったのは、はるか昔(そうよね、Tさん?? わたしたち、うーんと若かったわよね??)。
当時、わたしが務めていた組織は毎年新人を「農家研修」と称して、全国各地の農家にファームステイをさせていました。雑誌をつくるだけではなく、リアルな農家さんを知っておきなさい、ということです。
今思えば、とても贅沢で貴重な経験でした。
当時は…「連休なくなっちゃうの、イヤだな」と不届き者街道まっしぐらの発言をしていましたけれども。なにしろ、4月半ばから連休明けまでガッツリ泊まり込み研修でしたから。
彼女はわたしが研修でお世話になった農園に、農業の勉強をしにきていたのです。年齢が近かったこともあり、よく作業しながらおしゃべりをしました。
でも、不思議だったのです。
農家に生まれたわけでもない彼女が、わざわざ農業を職業として選択しようとしていることが。
なにしろ、当時のわたしは雑誌に掲載されている「おしゃれなお店」だの「かわいい雑貨」だのを求めて、青山だ渋谷だ、銀座だとウロウロすることが楽しい女の子でしたから(当時はまだ20代前半だから、女の子です!)。
だから、尋ねたのです。
「なぜ、農業なの?」と。
彼女はなんて答えたと思いますか?
「だって食べることって基本でしょう? だから、基本をやりたいの」
もう衝撃でした。頭がガーンッてなるくらい。
自分と年齢のほとんど変わらない人が、食べ物の大切さを真正面から考えていることに。そして、それに向かって着実に学び、進んでいることに。
その後、彼女は同じように農業を志す男性と結婚し、2人で静岡県袋井市でいちご農家としての道を歩んでいます。
だから、わたしにとって遠く離れていても、彼女は大切な友人であると同時に目標でもあります。羅針盤といってもいいかもしれません。
迷ったときに必ず思い出す女性です。
さぼりたくなったとき(残念ながらちょいちょいあります)、放り投げたくなったとき(より一層無責任ですね、文字にすると)、自分が逃げ出したいなと感じるようなときにはとくに、彼女を思い出します。
「だって基本でしょう?」
彼女はきっと同じ質問をしても、同じように答えてくれるような気がします。
そして、わたしはいつでも、あのときの彼女のきっぱりとした笑顔とまっすぐな目を思い出して、背筋が伸びるような気持ちになるのです。
遠くても、叱ってくれるような頼もしい存在です。
そんな彼女が栽培するいちごが美味しくないわけがありません。
わたしが「農産物」と呼ばれるものが好きなのは、きっとそこに「想い」が込められていることを無意識に感じるからなのだと考えています。
だから、わたしにとって一番美味しいいちごは「袋井市のいちご園すず屋」さんのものです。
いちご談義から、だいぶ脱線してしまいましたが、ベジ楽の料理には「Tさんに恥ずかしくない料理」という隠れテーマもあるんですよ。
ベジ楽のテーマについてもう少し知りたいという方はぜひお問合せください。2月3月4月と、ベジ楽はそれぞれの季節に合った野菜と料理をたっぷりご準備して皆様のお越しをお待ちしています!