みなさん、こんにちは。
日本で唯一の「ゆるベジらく膳料理教室」【ベジ楽】の林かよこです。
福岡・姪の浜で今日も「ゆるベジらく膳料理」を楽しんでいます。
今日のテーマは「金柑」です。
今、ちょうど美味しい柑橘類のひとつですね。実は、金柑は食べて美味しいだけでない魅力があります!
Contents
■金柑ってどんな果物?
金柑は、柑橘類のなかでもとくに小型の種類です。
旬は1月から3月頃と寒い季節に美味しい果物です。
金柑はもともとは中国が原産の果物ですが、日本には「薬」として伝わったとされています。
果物ではなく、薬用! のどをうるおし、咳を止める薬として広く食べられるようになりました。扁桃炎にも効果があるとも言われています。
今も喉や風邪予防に効果がある、とされています。
「はちみつきんかん〇どあめ」という商品名を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
そう、この商品は「はちみつ」や「金柑」といった喉の渇きを補い(うるおし)、炎症を抑える役割を利用しているものです。
さらに、お節料理にも金柑が入っていますよね?
甘露煮にしてあることが多いと思うのですが、これにも理由があります。
金柑は黄金色に輝いていて、金や富の象徴とされました。また、「きんかん」の名前には「運」を思わせる「ん」が入っていることから、「金運があがる」と結びつき、縁起がよいとされていたからです。
同時に、お正月の頃は体調を崩しやすいとされます。寒さが厳しく、風邪をひきやすいことから喉によい金柑はふさわしい果物でもあったのです。
名前といい、形状といい、栄養面といい、まさにお正月のお祝いにぴったりですね。先人たちの着眼点には頭が下がります。
■ゆるベジらく膳料理的 金柑の栄養①
金柑は薬膳で「温・酸」に分類されます。人によっては「辛甘」に分類することもあります。
ここでは、「温・酸」にしぼって書きます。
温は身体を内側から温める性質があることを示しています。
寒い時季に旬を迎えるのには、ちゃんと意味があるのですね。
さらに、「酸」の性質は唾液の分泌を促す力があります。
唾液の分泌は、消化促進を促します。また、唾液が出ていると風邪対策にもなります。
「酸」はほかにも、身体をひきしめたり、汗を抑えたりする力があります。
■ゆるベジらく膳料理的 金柑の栄養②
現代栄養学の観点からいっても、金柑はとても優秀です。
ビタミンCが豊富で、免疫力を高めると言われています。さらに血管や粘膜を強靭にし、結果的に風邪の予防効果が期待できます。
また、金柑には特有の「苦味」があります。この苦味は、ヘスペリジンと呼ばれる成分で、柑橘類の城っぽい筋や袋に含まれています。
金柑の場合、丸ごと食べられることから、このヘスペリジンも一緒にすべて摂取できます。
実はこのヘスペリジンこそが、身体に嬉しいはたらきをします。ヘスペリジンは、毛細血管を強化し、コレステロール値を下げる働きがあることが研究によってわかってきました。
さらに、クエン酸も含まれています。クエン酸は疲労回復効果があることでも知られています。疲れているときに、ポンとひとくち齧ることで、気持ちもリフレッシュできておすすめです。
■お酒を好きな方はこんな楽しみ方も
洗ってへたを取り、水気をふいた金柑を竹串等で穴をあけます。それおをホワイトリカーや氷砂糖と一緒に漬けこむと「金柑酒」として楽しめます。
以前、金柑農家さんにいただいたもので、ビンが金色の金柑でいっぱいになるので見ているだけで幸せな気分になれました。
もっとも、わたしは下戸なので(よく呑めそうと言われますが)、いただいた金柑酒はひと口だけいただいただけでしたが。
金柑の栄養も丸ごといただける方法なので、お酒を好きな方は試してみてくださいね。
■美味しい金柑の見分け方
金柑はハリのあるものがおすすめです。ぷっくりハリがあり、色が鮮やかで濃いものがおすすめです。
ときおり、表面に傷のついたものがありますが、農家さんによると「柑橘は多少表面に傷がついているほうがいいんだよ」とのこと。
柑橘農家さんに教えて頂いたのですが、「少し傷がある実には傷を修復しようとして枝から栄養がいっぱい注がれる。だから、味がギュッと濃くなって美味しいんですよ」だそうですよ。
だから、わたしは多層の傷は気にせずにパクパク食べます。皆さんもぜひ召し上がってくださいね。
■2月のベジ楽にも金柑が登場します
2月のベジ楽のテーマは「胃腸にやさしく、翌朝スッキリ目覚めるメニュー」です。
そこで金柑も登場します。
今回は蒸したチンゲン菜に添えるソースとして使いました。色も綺麗で食欲を刺激します。しかも、美味しいですよ(と、自画自賛)。
実際にご参加くださった方々にも好評でした。まだレッスンにお席がございますので、ぜひご参加ください。お待ちしています!