日本で唯一の「ゆるベジらく膳料理教室」【ベジ楽】の林佳代子です。
福岡・姪の浜で今日も「ゆるベジらく膳料理」を楽しんでいます。
今日のテーマは「クレソン」です。

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付け合わせのイメージが強く、人によっては「なくても気にならない」というくらい脇役感の強い野菜ですが、実力はピカイチ。この機会にクレソンを主役にした料理を召し上がっていただけたら、と思います。
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Contents
■野生のクレソンを入手しました
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福岡市内にはいくつか川が流れていますが、実はそんなに大きな川はありません。

我が家の近くを流れる川のひとつが「室見川」です。
河口では潮干狩りを楽しめますし、少し上流に行けば泳いで遊べるそうです。
「そうです」と書いたのは、わたし自身に経験がないからです。
そもそも身近な川で遊べるということを、わたしは福岡に暮らすまで実際に見たことも聞いたこともなかったので(そもそも利根川だの江戸川だので遊ぶ人を知らない…)、「へえ、川遊びができるんだ」と感心したのを覚えています。
川遊びといえば、奥多摩あたりにキャンプに行かないとできない、というイメージでしたので。
と、室見川の話から入りましたが、実は、3月から4月いっぱい…5月頃まで、室見川でとれた野生のクレソンが手に入ります。
野生のクレソン!
自生のクレソン!
テンションがあがるのはわたしだけでしょうか。わたしはテンションあがりまくりです(笑)。
野生のクレソンのほうが香りが強く、美味しいと聞いたので、早速、野生のものと栽培されたクレソンを買ってムシャムシャ食べ比べてみました。
確かに香りが強く、辛味も強いです。
うーん、美味しい!
入手できる限り、レッスンでも野生のクレソンが登場します。お楽しみに!
そのようなわけで、本日は「クレソン」」についてもっと深く考えてみようと思います。少しおつきあいください。
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■クレソンってどんな野菜?
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クレソンというと、「つけあわせ」のイメージが強いかもしれません。
実際にハンバーグやステーキといった肉料理に添えてあることが多いからです。

でも、クレソンそのものがとてもパンチのある味があり、添え物にするのはモッタイナイから主役級でいけますよ、というのがベジ楽のスタイルです。
クレソンはそもそもどんな野菜か。
ここから始めましょう。
クレソンはアブラナ科の野菜のひとつ。野生のものは、きれいな水辺に生えています。
別名「みずがらし」または「ウォータークレス」。どちらも「水」という言葉が入っていることからも、水が好きな野菜だということがわかりますね。
味は「からし」という言葉からもわかるように、ほろ苦くピリッとした味わいが特徴です。香りもあります。
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■ゆるベジらく膳的 クレソンの栄養①
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クレソンを薬膳で分類すると「寒・甘」。
寒は身体の余分な熱を冷ましてくれます。クールダウン効果があります。喉をはじめ、身体にうるおいをプラスします。一方で、身体を冷やす力があるので、冷えが気になる方は身体を温めるはたらきのある食べ物と組み合わせたり、食べすぎに注意したりする必要があります。
甘は、胃腸のはたらきをよくしてくれます。緊張を緩和して、心と体をゆるめるはたらきもあります。

胃腸のはたらきをよくすることは、消化吸収をよくすることに繋がります。ここでピン!ときた方はいらっしゃいますか?
冒頭で、クレソンは肉料理の付け合わせにすることが多い、と書きました。肉は消化吸収しにくい食材でもあります。牛だろうが、豚だろうが、多少の差があるものの消化にエネルギーを要することは同じです。
つまり、クレソンが付け合わせとして肉料理に添えられていることは理にかなっていると言えます。味からいっても、肉料理とピリッとした後味のクレソンはマッチしますよね。口に残る脂をさっぱりしてくれる、と表現したらわかりやすいでしょうか。
偶然発見された組み合わせなのかもしれませんが、理論的にも味覚的にもマッチングしていることに改めて驚かされますね。
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■ゆるベジらく膳的 クレソンの栄養②
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続いては、クレソンの栄養を現代栄養学の視点から考えてみましょう。
緑色の濃さから、容易に「緑黄色野菜では?」と推測することができるかもしれませんね。そのとおりです! クレソンは緑黄色野菜です。カロテンがたっぷり含まれています。
この野菜の色から栄養を判断したり、推測したりすることは、とても大切です。
ものすごく乱暴にまとめてしまえば、カラフルであれば栄養価が高くなります。また、さまざまな色が並ぶ食卓のほうが、いろいろな栄養が期待できる食卓である、とも言えます。

野菜の色には意味がある、と言っても過言ではありません。
・緑=カロテン
・赤=リコピン
・紫=アントシアニン
これらは代表的な色ですが、どれも抗酸化作用があったり、粘膜を強くしたりと体に嬉しい効果を期待できます。
と、またオマケの話になってしまいましたね。
ですが、クレソンの鮮やかで濃い緑はカロテンの塊だということはおわかりいただけたと思います。
ほかには、鉄やカルシム、ビタミンB群、ビタミンCが豊富に含まれています。
貧血気味の女性には鉄は嬉しい栄養素ですね。とくに女性の場合、男性よりも貧血傾向の方が多いようです。月経の期間になると、なんとなく立ち眩みが…などという方も鉄をとられるといいですよ。
カルシウム…これも大切な栄養素です。一般に「カルシウム=骨」という公式がインプットされていますね。そのとおりです。さらにいうと、女性の場合、骨粗しょう症予防の観点からいっても大切です。
ビタミンBについてですが、ビタミンBにはB1やB2といった複数の種類があります。クレソンには、これらの複数の種類がまとめて(このまとまりをビタミンB群と呼びます)含まれています。
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■クレソンの旬と選び方
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◇クレソンの旬はいつですか?
クレソンは1年中出回っている野菜のひとつです。とはいえ、ちゃんと旬があります。
クレソンの旬は、4月から5月にかけてです。ちょうど今、美味しいクレソンが出回り始めました。とくに春先のクレソンは葉が柔らかく、美味しいです。
今、食べましょう!
◇美味しいクレソンの見分け方
葉先までピンとしていて、瑞々しいもの。葉が密集しているもの。葉が濃い緑色をしているもの。
これらが美味しいクレソンの目安です。野菜売り場や八百屋さんで、あまりじろじろ見ていても怪しい人になってしまいます。そこは、適宜チェックする! ということで選んでくださいね。
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■おすすめのクレソンの食べ方
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肉料理で添えられることの多いクレソンですが、先ほど書いたように主役級に美味しいです。もちろん、栄養もたっぷり。
ベジ楽ではいつくかおすすめの食べ方をレッスン中にご紹介しています。

今日はこちらのブログでもご紹介しますので、「主役」になれる野菜として楽しんでみてください。
クレソンは、加熱しても美味しくいただけます。生のクレソンの辛みや香りに苦手意識のある方はとくに加熱してみることをおすすめします。加熱することで、味も香りもマイルドになり食べやすくなります。
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◇おひたし
「おひたし」と書くと、「和風?」と驚かれる方もいるかもしれませんね。
シャキッとゆがいたクレソンは、削り節をパラリとふってしょうゆ少し垂らすだけで美味しい春の香りが食べられます。だししょうゆなら、なおよし。しかしながら、クレソンそのものがしっかり風味と香りのある野菜なのでしょうゆでじゅうぶん美味しくいただけます。
おひたしの番外編ですが、白和えもおすすめです。ただ、豆腐もクレソンも身体を冷やすいので、バランスを取るために「温」や「辛」の食材を組み合わせてみるのもおすすめです。
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◇パスタ
パスタは、ベーコンやマッシュルームと組み合わせると美味しいですよ。
フライパンでベーコンとマッシュルームを順に炒めておき、茹でたパスタと合わせます。その後、3cm長さに切ったクレソンをドサッと投入。全体にサッと合わせたら、素早く火をとめます。熱でくたっとしたクレソンはまた格別です。香りもふんわり漂いよい感じです。清涼感ある味わいもおすすめです。
なお、マッシュルームとクレソンの組み合わせは口臭対策や体臭対策にもなります。
◇ピラフ
米との相性もばっちりです。でも、やはり炊きあがったところに合わせるのがおすすめです。加熱はサッと。これがクレソン料理のコツです。
香りや色をじゅうぶん生かして春の味覚を楽しんでいただけたら嬉しいです。
さて、ベジ楽では、クレソンに限らず、野菜の個性から調理方法を提案させていただいています。個性を知るために、生の状態で「まずはひと口!」と食べることもしばしば。
これをベジ楽では「ウサギになる」と言います(笑)。
いろいろな野菜に挑戦してみたいけれど、食べ方がよくわからないから、と躊躇される方はぜひともレッスンにご参加ください。貴女の「作ってみたい」「食べてみたい」を刺激するレッスンをご準備してお待ちしています。
