日本で唯一の「ゆるベジらく膳料理教室」【ベジ楽】の林佳代子です。
福岡・姪の浜で今日も「ゆるベジらく膳料理」を楽しんでいます。
今日のテーマは「熱中症対策」です。

Contents
■暑い、暑い、暑い! だから熱中症対策をしっかりと!
九州は梅雨が明け、本格的な暑さが続いています。
歩いていると、干物になっていく自分を実感できます。皆さんのお住まいの地域はいかがでしょうか?
わたしの暮らす福岡は海も山も近いのです。東京に住んでいたころは、「海に行く!」となると朝からそれなりに気合を入れて出かけていましたが、福岡はエリアにもよりますが、そんなに気合が要りません。
わたしの家からは徒歩10分でビーチに出られます。もちろん、海水浴もできます(やったことないけれど)。
マリンスポーツも盛んで、パドルサーフィンやシーカヤックに挑戦することもできます(やったことないけれど)。
暑いと、よく耳にするのが「熱中症対策をしましょう」という呼びかけです。大切なことはわかりますが、では具体的にどうしたらよいのでしょう?
ベジ楽流というとかっこよく聞こえますが、わたしなりの考え方と食養生について書いてみます。
■そもそも熱中症ってなんでしょう?
対策を考える前に、そもそも熱中症とはなんぞや、というところから始めましょう。
- 大量に汗をかく
- 高熱が出る
この2つがおもな症状だと言われています。
もっと詳しく分けると、程度によって
- 熱失神(めまい、たちくらみ)
- 熱けいれん(こむら返り)
- 熱疲労
- 熱射病
の4つに分けられます。もっとも重度の状態が熱射病です。
原因は「暑さ」。
意識を失っている場合は、医療従事者による治療が必要とされているので、速やかに救急車を呼んで病院へ搬送し、治療をする必要があります。
ただ、意識があるような場合は、本人はもちろんですが、周囲の人の助けを借りて様子を見ることもできます。もっとも、様子を見ていて体調が悪化する場合は、すぐに病院へ行く必要があります。
■どうして熱中症は起こりますか?
そもそもなぜ熱中症と呼ばれる状態に陥るのでしょうか?
一般に暑さが理由で、体温調整がうまくいかないことが原因だと言われています。
わたしたち人間は暑くなると、本来は汗をかくことで自然と体温を調整します。ところが、暑さが過ぎると汗をかいても体温調整が追い付かないのです。それでも身体はせっせと汗をかきます。すると今度は、体内の水分が失われてバランスが崩れます。
すると、体温がグングン上昇してしまう…これが熱中症。
体温の調整がうまくできないことが理由です。
この理屈からいうと、屋外に限らず、屋内であっても熱中症になる方がいるということに納得できるのではないでしょう。わたしたち人間は寝ている間も汗をかくし、体温も上昇します。そう、寝ている間にも熱中症にかかる可能性もあるのです。
実際、2年ほど前ですが、わたしが暮らす地域でも一人暮らしのお年寄りが熱中症で室内で倒れていて、偶然訪ねてきたお身内が発見したということがありました。そのお年寄りのお隣に友人ファミリーが暮らしており、「こんなことがあったのよ」と聞きました。
以来、友人は頼まれたわけではないのですが、かなりお隣さんの物音に敏感です。「音がしている、大丈夫!」というように。
体温調整は、お年寄りや小さいお子さんのほうがより苦手だとも言われています。友人ではないですが、周囲の人がちょっと気をつける必要があるかもしれませんね。
■予防と対策は?
- 体温の調整
- 水分補給
この2つが大きなポイントです。とくに水分についてフォーカスして考えてみましょう。
実は、わたしたち人間の身体は、体内の水分量は一定に調整するように機能しています。
その調整は、摂取と排泄によって行われます。
体型や男女の違い、年齢によっても多少の差がありますが、成人の場合は体重の60%が水分だと言われています。
これが新生児は体重の80%、そして高齢者になると約50%になります。
そして、成人が1日に摂取するべき水分量は1.2ℓだと言われています。これを聞いて、「毎日飲めている!」と思われますか?
わたしはあまり水分を摂るタイプではないので、「1.2ℓかぁ、多いなぁ」と身構えてしまいます。
排泄はおもに汗と尿です。これは、多くの方が「なるほど」と納得できるでしょう。
約1.2ℓの水分を入れつつ、汗と尿を排泄して体内の水分を調整する…考えてみると、それを無意識のうちにこなしているのです。わたしたち人間の身体が本来持っている機能の素晴らしさに脱帽です。
■水分不足のサインを知る
水が減ってくると、2つの症状が出ます。
- 尿の色が濃くなる
- のどの渇きを覚える
この症状が出ている時は、体内の水分が減っているサインです。
健康な状態の場合、尿に関しては腎臓がせっせと働いて調整するのですが、水分が抜けている状態では腎臓だけががんばっても追いつかないのです。
朝起きた際、最初にトイレに行くと通常より濃い尿が出ることがあるかもしれません。これは、寝ている間に汗をかいているからだと考えられます。
このサインが出たら、積極的に水分を摂ってください。ただ、こうなる前から水分を補給していることがもっとも効果的だと言われています。そこで、どんなタイミングでどんなものを飲んだらいいのかを考えてみましょう。
■水分補給のコツ
水分=水
このように考えて、水をセレクトしましょう。もしくは、麦茶やルイボスティーなどカフェインレスの飲み物。
緑茶や紅茶、コーヒーなどカフェインを含むものに関しては、要注意です。カフェインが含まれる飲み物は、利尿作用があるので飲んでいるつもりが排泄してしまっているということも。とても効率が悪いですよね。また、糖分たっぷりのジュースの同じように注意が必要です。液体ではあっても、糖分等が邪魔をして水分の吸収率は下がります。
暑い日のアイスコーヒーや炭酸飲料水は、そのときは「おいしーっ!」となりますし、喉も潤ったような感覚になります。しかし、これは錯覚。
水分摂取を効率よく、ということであるなら、水やノンカフェインの飲み物がおすすめです。
余談ですが、アルコールは液体ですが、水分補給という観点からいうと最も避けたい飲み物です。なぜなら、飲んだ以上に水分を排出してしまうから。
ビールで乾杯! ゴクッと飲んでスッキリ。
これ、全部まやかしですからね。かといって、アルコールが必ずしもいけないというわけではないのです。アルコールで水分補給をしよう、と考えるのはNGですよ、ということです。「美味しさ」や「楽しさ」を追求するための飲み物としては大賛成です。もっともほどほどに、が大切ですけれども。
こんなことを書くと、わたしが「呑める人」だと思われるかもしれません。それがね、残念ながら呑めないのですよ。もともとビールをグラス1杯で酔える人でしたが、最近は1/2杯がせいぜい。しかも、ちょっと調子に乗ると蕁麻疹ができます。調子に乗って呑まなくても、寝不足が続いていたり、風邪気味だったりすると効果てきめん。飲み終える前に身体が痒くなります。赤くなって、ボツボツができるので、きちんと病院で検査を受けたわけではないのですが、「ああ、合わないんだな」と考えています。だから、ほぼ呑みません。
■タイミングよく水分補給
水分補給のタイミングは、とくにルールがあるわけではありません。
ただ、わたしのようにあまり喉が渇いたと実感しないタイプは、タイミングを決めると飲みやすいです。
わたしの場合は、起きたとき。水のときもあれば、白湯のこともあります。ただ、その後はコーヒーを淹れてしまいます(あまり参考にならない!)。あとは、お風呂上り。
ほかに水分補給のタイミングを加えるなら、寝る前。入浴前も有効です。
それから、日中の行動中もタイミングよく水分補給ができるといいですね。わたしの場合、車に乗るときには確実に飲み物を持ち込みます。意外と運転中は補給しやすいです。
わたしは、毎週ムスメの習い事の関係で約100キロ運転しています。その間は、飲み物なしではいられません。眠気覚ましと称してコーヒーを持ち込むこともありますけれどね。そのときは水かルイボスティーを別途持ち込みます。
皆さんはどうですか?
スポーツをされる方の場合は、運動前に水分補給をして、身体を動かしている最中にも摂られることをおすすめします。わたしもリハビリを兼ねてスポーツをやっていますが、そのときはかなり意識して水を摂っています。というのも、以前練習後指先がフルフル震えて頭が痛くなったことがあるからです。そのときに「あ、やっちゃった」とかなり焦りました。
当時は知識が乏しかったので、知っていることを総動員してゆったりしたワンピースに着替え、冷房をガーッと効かせました。そして水を飲みました。途中で、「あ、水だけじゃ足りない!」と塩をプラスしてゴクゴク。
しばらく横になって身体がもとに戻るのを待ちました。
そのときのことがあるので、今でも炎天下にランニングをされている方を見かけると、余計なお節介ではありますが、「ああああ、今走らなくてもいいのでは? 夕方涼しくなってからにしましょうよ」と声をかけたくなります(勇気がなくてしませんが)。
そう、スポーツ中の水分補給に関して言えば、「塩」もポイントです。汗によって身体の塩分もかなり抜けてしまっているので、血中の塩分濃度が下がってしまうのです。わたしはとっさに岩塩をペロリと舐めましたが、最近は市販品で塩分をプラスしたタブレットや飴、ドリンクがあるので、それらを上手に利用するのもよいかもしれませんね。
■ベジ楽流 野菜と果物で水分補給
わたしのイチオシは、スイカです!
スイカは90%以上が水分です。適度な甘みもあり、喉をうるおしてくれます。滋養強壮作用があることもあっておすすめです。
とはいえ、カリウムが含まれており、利尿作用もあります。だから、これだけ食べれば完璧というわけではありません。もっとも、わたしは○○さえ食べれば大丈夫、という考えにはあまり賛同できません。栄養学や薬膳の視点からどうこう、ということよりも、食いしん坊なのでいろいろ食べたいから、と考えているからです。
スイカだけで完璧というわけではありませんが、大いにうるおいをプラスしてくれる野菜としておすすめです。
それから、やはり購入後はなるべく早めに食べるか、野菜室で保管してくださいね。ぜひ!
さて、ベジ楽ではブログに書かれいるような野菜や食材に関するマニアな話を毎週火曜日に配信しています。2019年7月現在、お友達登録をしてくださった方全員に「ミニ体質診断チェックシート」をプレゼントしています。診断結果をトーク機能からお教えください。結果に基づいて、おすすめの野菜や食材についてさらに詳しい情報を動画にて無料でプレゼントしています。
