日本で唯一の「ゆるベジらく膳やさい料理教室」【ベジ楽】の林佳代子です。
福岡・姪の浜で今日も「ゆるベジらく膳料理」を楽しんでいます。
今日のテーマは「きのこ」です。
秋になるとスーパーの店頭に並ぶきのこ。今年もすでに山盛りのきのこが並んでいます。
さて、皆さんはどんなふうにきのこを選んでいますか?
Contents
■きのこは菌⁉
きのこは野菜ですか、という質問をいただきました。
厳密にいえば野菜ではありません。
きのこは「菌類」に分類されます。
菌という言葉の響きから、カビや麹を連想する方もいるかもしれませんね。そのとおりです。
先日も、レッスンで「菌ですよ~」とお話ししたら、「え⁉ なんか食べるのを躊躇させる呼び方ですね」と苦笑いされました。もちろん、その方はきのこがお好きで、「いろいろ食べたいです」とお話ししてくださっていましたけれどね。
このブログを呼んでくださっている多くの方が、「きのこ」と呼ばれる類のものを召し上がる機会が多いと思います。
あらためて。
きのこはお好きですか?
わたしは大好きです。なんでも。
よく食べる方だと思います。秋を感じるようになってから、レッスンできのこをたっぷり使いました。
■きのこの旬は本当に秋?
ところで、きのこには「秋」のイメージがつきまといます。
実際、秋が深まってくるとスーパーには、たくさんのきのこ類がずらりと並びます。明るいBGMと茶系のディスプレイと共に。
余談ですが、きのこのイラストやコマーシャルや店頭で流れる音楽って、とても明るいものが多いですよね。わたしの勝手な推測ですが、きのこのユニークなフォルムがあの明るさを生んでいるのではないかと考えています。
↑ ほら、こんな感じ♪ 思わず歌って踊りたくなりません?
きのこの旬についてですが、種類によって多少違いがあります。
おもなシーズンは春と秋の2回です。
多くの人にお馴染みのしいたけやしめじ、エリンギなどは秋が旬です。
本来は!
この「本来は」という言葉がポイントです。
もともときのこは、自然のなかで菌糸を伸ばして生長し、増えていくものです。だから当然、旬が存在するのですが、きのこは種類によっては人工的に栽培することができます。
理由は技術の進歩。
これによって、多くのきのこが通年出回るようになりました。
春でも夏でもスーパーの店頭に並んでいるのは、このためです。
ただ、いまだに人工的に栽培できないきのこもあります。
松茸としめじです。
◇松茸
松茸は、秋だけの高級品です。土瓶蒸しやまつたけご飯でいただくと、何とも言えないふくよかな香りを楽しむことができます。
あああ、書いていてお腹が空いてきました。
◇しめじ
しめじに関しては、首をかしげる方も多いかもしれません。
「だって、スーパーに年がら年中並んでいるじゃないの」と。
皆さんが日頃目にしている「しめじ」と書かれたきのこは、実は「しめじ」とは違います。
一般的に目にするのは、「ぶなしめじ」や「ひらたけ」と呼ばれる種類です。
ややこしいですね。
ややこしいのですが、いわゆる本物の「しめじ」は人工栽培にまだ成功していないため、数も少なくとても貴重です。わたしは食べたことがありません。おそらく、このブログを呼んでくださっている方のほとんどが召し上がったことがないでしょう。
なお、上の写真はスーパーで「しめじ」という名称で売られているもので、本来のしめじとは異なります。
もっとも農業技術はとても速いスピードで進化していきます。それこそ日進月歩。
だから、数年後…もしかしたら来シーズンにも「しめじの人工栽培成功!」「人工松茸 販売開始!」などというニュースが飛び込んでくるかもしれません。
■美味しいきのこの見分け方
いろいろな種類のあるきのこですが、やはり鮮度がとても大切です。
種類がなんであれ、チェックしたいのがカサと軸です。
…全部じゃないか、というツッコミはさておき、まずはカサから説明しましょう。
◇カサをチェック
カサはある程度厚みがあるものがおすすめです。なおかつ、やぶれていたり、はしが傷ついていたりするものは避けましょう。
カサの裏側のヒダが美しく、つぶれていないものは美味しいです。
◇軸をチェック
軸はしっかりと太いものがいいですよ。ひょろひょろしているものは避けましょう。
エノキタケのように、もともと軸が細いきのこの場合、ハリのある軸がスッときれいに伸びているものがおすすめです。この軸が途中で折れていたり、しなびていたりするものは避けてください。
■こんなきのこを食べてみたい
「どのきのこがおすすめですか?」という質問もいただきます。
甲乙つけがたい、というのがわたしの本音です。どのきのこもそれぞれ特徴があり、魅力があるので、香りや食感(きのこはこれが大切です)、味でお気に入りを選んでください。
もちろん、料理との相性も大切ですが、やはり好みのものをご機嫌でいただくことが重要です。
以下にご家庭で召し上がる機会の多い代表的なきのこをご紹介します。
◇しいたけ
古くから食用にされてきたきのこ。
干したものは乾物としても重宝されます。いいおだしが出ます。
ただ、あまり日持ちがしません。購入後は冷蔵庫の野菜室で保管し、2日ほどで使いきりましょう。
◇しめじ
香りマツタケ味しめじ。
こんな言葉が生まれるくらい味のよいきのこです。なお、日頃「しめじ」として食べているものが「ぶなしめじ」や「ひらたけ」であることは、前述のとおりです。
うまみ成分のアミノ酸が多く含まれています。これが「味しめじ」と呼ばれる所以だと考えています。
◇舞茸
舞茸はしいたけやしめじに比べると比較的後から人工的な栽培に成功したきのこです。
人工栽培に成功してから、価格が一気に下がり、流通量が格段に増えました。
黒っぽい色が料理にも流出しやすいのが、欠点でもあり長所でもあるところ。色にかんしては気をつけたいきのこです。でも、味も香りも抜群な優れもの。わたしは、舞茸の歯ごたえも大好きです。
◇エノキタケ
周年流通しているきのこの代表格。
白っぽいものと、茶色っぽいものの2種類があります。一般的なのは、白かもしれません。
この白は、軟白栽培したものです。軟白栽培とは、光を当てずに柔らかく白く生長させる方法です。
たとえば…ウドやセロリ(下の部分)、ホワイトアスパラガスなどで見ることができます。
白いものはとくに柔らかく、火のとおりも早いのが特徴です。
◇松茸
まさにきのこ類の王様。
香りはもちろんですが、お値段でも他を圧倒しています。
とくに国産の松茸は本当にお高いですね…。というより、近所のスーパーではあまり見かけません(とくに福岡では、です)。海外生まれの松茸は近所のスーパーにも並びますが、それでも他のきのこよりは高級品。
国産の松茸ともなると、デパートでないとなかなか購入することができません。
購入すると、大事に大事に本当に薄ーく割くようにして調理してしまいます(笑)。要するにケチなんですね。
■きのこの栄養
種類によっても多少の違いはありますが、食物繊維が含まれているという点に関しては共通しています。
食物繊維という言葉そのものは、皆さんも耳にしたことがあるでしょう。
では、あらためて質問です!
食物繊維はどんな働きをするもの??
食物繊維の定義は、「ヒトの消化酵素で消化されない、食品に含まれる難消化性成分の総体」です。
あ…毎回、書いていて思います。説明や定義がかえってややこしくしてしまうパターンだな、と。
ざくっと言ってしまえば、「食べ物に含まれる消化しにくい成分」という感じです。おお、こちらのほうがイメージしやすい!
今でこそ、食物繊維は大切だといわれていますが、以前は「食べ物のカス」といって見向きもされませんでした。しかし、研究が進んだ結果、食物繊維は非常に大切だと考えられるようになったのです。
食物繊維は大きく2つに分けることができます。
ひとつは水溶性食物繊維。文字どおり水に溶けるものです。
もうひとつは、不溶性食物繊維。こちらは水に溶けません。
それぞれもう少し詳しく見てみましょう。
◇水溶性食物繊維
腸内環境を整えるのに力を発揮する食物繊維です。
というのも、腸内細菌の発酵を受けやすく、乳酸菌を増やすことができるから。
そして、コレステロールや糖質が腸内で吸収されるのを防ぎます。結果的に、高脂血症や生活習慣病の予防効果が期待できるとされています。
◇不溶性食物繊維
腸を刺激して、腸が健全にはたらくように促します。そのため、便秘を改善・予防する力があるとされます。
便秘は熱が出るわけでもなく(重度の場合はのぞく)、寝込むこともないので軽視されがちですが、立派な不調です。便秘は肌荒れにも繋がるので、美肌を意識している方はとくに注意が必要です。
■栄養に関係なく きのこは美味しい
ここまで、きのこの魅力を書き連ねてきてなんですが、栄養云々ということではなく、滋味深い味わいは料理の底上げをしてくれるので、いろいろと取り入れてほしいな、と思っています。
単純に…美味しいから! だから食べてぇぇぇっ!
という感じです。まだまだきのこが美味しく充実しています。ぜひ召し上がってくださいね。
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