こんにちは。
やさい薬膳料理教室「ベジ楽」の林かよこです。
福岡・姪の浜で今日もやさい薬膳料理を作っています。
夏野菜が盛りです。
夏野菜の多くが果菜で、今回取り上げるキュウリのそのひとつ。
今日はキュウリの即席漬けを薬膳視点で見てみましょう。
■キュウリで即席漬け
今日はレシピからご紹介しましょう。
キュウリと塩昆布、しょうが汁を合わせただけの即席漬けです。
暑い日には、そうめんの薬味のように食べてもいいですし、冷やし茶漬けの具にしても美味しくいただけます。
和のイメージが強い即席漬けですが、パスタにも使えますよ。
お刺身と合わせて丼にするのもおすすめです。
汎用性の高い料理は、使いまわしがきいていいですよ。
しかも、この即席漬けは薬膳的視点からみると、とても優秀なのです。
■薬膳で見る キュウリは?
キュウリは「寒・甘」に分類される野菜です。
寒の性質の野菜は、身体を冷ます働きがあります。熱い夏にすっとした清涼感を与えます。
さらに、キュウリは喉をうるおしたり、水の排出をしたりできます。
まさに夏のための野菜。
キュウリは生で食べることが一般的ですが、炒め物にもおすすめです。とくにごま油との相性がよいので、さっと炒めて塩で調味するだけでも美味しいですよ。
■昆布を薬膳で語ってみる
昆布は「喜ぶ」に通じるところから、古くから縁起がよい食べ物として知られています。お正月のお節料理でも、レギュラー陣として君臨していますよね。
旬は2~3月ですが、乾物としては年中出回っています。
現代栄養学では、ビタミンやミネラル、食物繊維がとても豊富だと言われています。
一般には、うまみ成分の「グルタミン酸」で知られています。
余談ですが、母乳や羊水にもグルタミン酸が含まれているんですよ。赤ちゃんがだしを好きなのは、このあたりに理由があるのではないかと思います。
そして、もうひとつ。
現代栄養学では、とても優秀な昆布ですが、食べすぎると甲状腺に異常をきたすことがあるので注意が必要です。その原因になるのが、昆布に含まれるヨウ素です。
薬膳の考え方で昆布を分類すると「寒・鹹」。
身体を冷やす性質です。
鹹は腎や膀胱と関係しています。
腎は、水分の吸収と排水を促します。身体の水をスムーズにめぐらせることができるのが、腎です。
ただ、キュウリも昆布も「寒」の性質なので、食べすぎは禁物。冷えすぎも禁物。
そこで、おすすめなのが、身体を温める作用のある食材との組み合わせです。
それが、ショウガです。
■ショウガで冷えすぎ防止
ショウガは「辛・温」に分類されます。
ショウガはすでにこのブログでも何度も繰り返し登場していますが、それだけ今の季節には重要な食材なのだと思ってください。
健康維持につながる野菜だから、ともいえます。そして、健康が維持されれば、きれいにもなれますよね。
ショウガは、胃腸を温めて調子を整えてくれるので、食欲不振に効果があります。
元気がちょっと欲しいというときのカンフル剤のように使えます。あのピリッとした刺激と清涼感は堪りませんよね。
ただ、発汗作用があるので、「汗をかく→放置→冷える」という悪循環だけは避けてください。放置しなければ、OKです。
そして、ショウガに限らずですが、やはり「ほどほど」は大切です。これも繰り返しになりますが(でも、大切なので言います!)、食べ物に限らず何事もほどほどが肝要だとベジ楽ではお伝えしています。
とくに食べ物の場合、「楽しい」や「美味しい」といったプラスの感情より「辛い」「塩辛い」「甘い」が不快に感じるような場合は「ほどほどを超えている」と疑ってみてください。自分の感覚センサーに耳を澄ませてみてくださいね。
ベジ楽では、毎日のようにこのような食や健康、美容に繋がるアレコレをお伝えしています。もし、「この場合はどうなるの?」と、もう少し知りたくなったら、こちらまでお問い合わせください。
ご一緒に「なぜ」や「どうして」を考えてみましょう。