日本で唯一の「ゆるベジらく膳やさい料理教室」【ベジ楽】の林佳代子です。
福岡・姪の浜で今日も「ゆるベジらく膳料理」を楽しんでいます。
食べることが大好きで、野菜が好きなヲタクです。野菜について語らせたら、ちょっとアツクルシイ人間です。
Contents
■野菜が嫌いなのは、悪いことではありません。でも多くの人が克服したいと話します。
野菜の料理教室に参加されている方の多くが野菜好きです。というより、基本的に野菜好きしかいません。
でも、「野菜が嫌いなのです」という話も、実はちょくちょく出ます。ご自身が、というよりもむしろご家族が野菜が嫌いなのですが、どうしたらいいですか、というような内容です。
自分が好き。よいものだとも思っている。
でも、パートナーやお子さんが嫌い。だから、どうしたらよいのだろう。
というお悩みです。
うーん、難しいですね。
といってしまえば、この話はここで終わってしまうので、野菜ヲタク的見解を。
野菜嫌いは悪くありません。
キリキリするほど悪いとは思えません。むしろ、キリキリして「食べて」と強要するほうがお互いにストレスになるのではないかと思います。
ただ、少しでも本人が(あくまでもご本人が、です)「野菜を食べられるようになりたい」と感じていらっしゃるのなら、そこは周囲がぜひサポートしていただきたいな、と思います。もちろん、野菜ヲタクであるわたしを利用していただいても結構です。
というわけで、今回の記事は
1.野菜が嫌いな方
2.野菜嫌いを少しでも克服してみたいと覆っている方
3.野菜嫌いが家族にいる方
4.野菜嫌いのご家族をサポートしたい方
5.野菜じゃなくてサプリメントでもいいんじゃね? と思っている方
におすすめの内容です。
■実際にレッスンにご参加される方からも「〇〇は苦手」という話は聞きます。
先程、野菜の料理教室にご参加くださる方は、基本的に野菜が好きだと書きました。
でも、野菜のすべてが好きという方は実は少数派です。細かく伺うと、野菜好きではあるけれど、「焼いた〇〇は苦手」「生の〇〇はちょっと…」というように、かなりピンポイントで苦手があることがわかるケースが多々あります。
わたしはレッスンで扱う野菜はもちろんですが、ご参加くださる方の野菜の好みを伺います。「どれが好きですか?」「好きな野菜はなんですか?」と。皆さんの趣味嗜好によっては、ある野菜を急遽取り除いたり、交換したりもします(可能な範囲でしかありませんが)。
その際に苦手とする野菜についても伺います。すると、おもに香りに由来する「苦手」が多いのです。いつもおもしろいなぁ、と感じてしまいます。
レッスンで伺った苦手な野菜を以下にあげみます。
◇レッスンで出る苦手な野菜
ダントツの1位は、パクチーです。コリアンダーとも香菜(シャンツァイ)とも呼びます。
タイ語、英語、中国語と、それぞれの名称がそのまま日本語として広まっているので、同じものを指していますよ、というと驚かれる方も少なからずいらっしゃいます。
独特の香りが特徴で、夏の料理には欠かせません。
ただ、先程も書いたように「苦手野菜1位」をぶっちぎりで独走中です。
苦手な方に理由を尋ねると、「臭い」「料理に入っていると、すべてがパクチーの香りになってしまうからちょっと」というような答えが多いです。この個性の強さこそが魅力なのですけれど。長所と短所は表裏一体、というのは人間に限ったことではないようです。
次点が、ミョウガとセロリ。
こちらも独特の香りや風味がある野菜です。美味しいのに…とわたしは思いますが、美味しさの基準はひとそれぞれだということでしょう。
このように、野菜の料理教室にご興味のある方であっても、苦手とするものがあるのです。だから、野菜が苦手、というのはけっして特別なことでも、悪いことでもないのです。ときどき絶対悪のように言われてしまう野菜嫌いですが、わたしは「苦手もあるよね」とは思っても、それを非難することはできません。それに今苦手とするものが、10年後もそうだとは限らないからです。
■子供の頃と大人になってからは味覚に関する嗜好が変わります
「うちの子、〇〇が苦手で食べません」「緑色の野菜が全部だめなんですけれど」という話もよく伺います。ラインでご相談を受けたこともあります。
わたしは幼稚園の親子クッキングも年に数回やらせていただいているのですが、その際にも野菜が嫌いなお子さんに関するお話を伺います。
子供の味覚は大人よりもずっと敏感です。
そして、とても動物的。というと、誤解を招きそうですが、本能的に危険なもの(=腐ったもの、毒性のもの)、いいかえれば自分にとって害をなすものにたいしてとても敏感です。
酸っぱいもの、苦いものは、「あ、これは食べちゃダメだ」とペッペッと吐き出してしまうのです。香りも同じで、強烈なものに対する拒否反応がとても強いのです。
ゴーヤやミョウガ、ピーマン、春菊、セロリ、パクチーといった野菜らしい青臭さや苦味があるものを苦手と感じるお子さんが多いのは、ごく自然なことです。
大人になって、味覚がよい意味で鈍くなって、防衛本能よりも美味しさを感じられるようになったら、嫌いが好きにならないともいえません。
わたしが、お子さんが野菜が嫌いで困っている、というお話を伺ったときに、もうひとつお話をすることがあります。
それは「まわりの大人が美味しそうに食べる姿だけ見せてあげてください」ということ。
人間は食にたいして意外なほど保守的です。見たことも、食べたこともないものには警戒心を抱きます。だから、食べないまでも(食べられないまでも)周囲の大人が美味しそうに食べている姿を見せることは有効だと考えます。
成長して興味をもったときに、無意識に「あのとき大人が美味しそうに食べていたな」という刷り込みができるから。
わたし自身の話をすると、子供の頃はカボチャや紫蘇が苦手でした。でも、今はどちらも好きです。
なぜ苦手だったのだろう、と不思議には感じますが、理由は正直なところそこまで明確ではありません。でも、子供の頃の「嫌い」って理由がさほどハッキリしていないものかもしれません。食べ物に限らず、あらゆることで「なんとなく苦手」が多いのでしょう。だから、ちょっとしたきっかけで大きく変われるのかもしれませんよ。
ただし、アレルギーに関してはまったく別問題です。「アレルギーによる食べられない」と「嫌いだから食べたくない」を混同しないようにしてくださいね。
■野菜が苦手だから、ついついサプリメントに頼ってしまう。サプリもいいですよ。でも、噛むことも大切です
野菜嫌いの話に続けて登場する機会が多いのが、サプリメント。
「野菜が嫌いだから、サプリでもいいですか?」あるいは「家族がサプリを飲めばいい、といって野菜を食べてくれない」というもの。
サプリメント…わたしはあまり飲んでいないのですが(あまりにも飲み忘れるのでやめました)、賛否両論あります。
わたしは、心の平穏優先派なので(笑)、飲みたい方、あるいは飲んでいる方が心地よいと感じる方はぜひご自身にプラスになるものを摂取してね、と思います。
逆にわたしのように「飲み忘れちゃって、そのときの残念な気分が苦手」という方はストレスがかかるなら辞めちゃってもよいのでは、と思います。
医師の指導で摂取するものは、それこそルールどおりに摂ることが基本です。また、自分でお気に入りのものがあるのなら、それをぜひ続けていただきたいです。
サプリメントに関しては、いろいろな商品が出回っています。
野菜不足を補うもの、ビタミンcやビタミンEなどなど。商品名も成分も、飲み方もいろいろです。サプリメント反対派ではありませんが、長く続けることで身体に響くと考えているので、続けられるものを選ぶのもひとつの方法です。
ただ、サプリメントに関しては気になることもあります。
それは、サプリは噛まなくてよい、ということ(ほとんどのサプリが、です。噛むタイプも少数派ですがあります)。
わたしは、「噛む」ことをとても大切だと考えているので、サプリもよいけれど、噛む食事をゼロにしないでください、ともお話します。
噛むと唾液が出ます。唾液は免疫力アップにかかわります。
さらに、噛むことで脳が刺激されます。結果的に若さをキープするのに役立ちます。
脳が刺激されることで、「満腹だ」と感じて食べすぎを予防できます。
ざっとあげるだけで、噛むにはこれだのプラスがあります。噛まない理由はありません。
サプリメントの場合、ほとんど噛まずに飲みこめるものが多いので、手軽で魅力的ではありますが、それでかならずしも野菜の代用が100%できるわけではないのです。
ただ、サプリは本当に便利で優秀です。味も満足できるものが多いです。上手に利用してみるのはおすすめです。
■野菜嫌いは、大らかに構えてみてはいかがでしょう。サプリメントもいいのですが、食べられるな、と思ったら食べてみる。子供の場合はちょっと待ってみる
野菜の料理教室をやっていると、「野菜は食べたほうがいいですよね?」という確認をされることが多いです。でも、よくよくお話を伺うと、「食べが方がよいとわかっているけれど、苦手がある(野菜嫌いの家族がいる)」というケースがほとんどです。
驚かれてしまいますが、やはり大らかに構えていただいてよいと考えていますし、実際にそのようにお話をさせていただきます。
野菜嫌いは絶対悪ではありません。そりゃ、食べられたら食べたほうがよいとは思いますけれど。栄養うんぬんではなく、単純に美味しいから。
季節を舌で感じられるって、本当に贅沢です。そして、とても幸せです。
だから、野菜を食べたいな、と感じたら口にしていただけたら、野菜ヲタクとしてはとても嬉しいです。
もっとも、お子さんに関してはゆっくりゆっくり時間をかけたほうがよいケースもあるので、焦らず待ってみるのもおすすめです。
■まとめ
いかがでしたか?
野菜嫌いについて、身構えていた方はちょっと気がラクになったのではないでしょうか。
今回の記事をまとめると…
1.野菜嫌いは絶対悪ではありません。
2.野菜好きな方でも、〇〇だけはダメというものはあります。
3.嫌われ野菜トップ3は、パクチー、ミョウガ、セロリの3点セット(でも美味しいですよ)。
4.子供は味覚に敏感です。成長と共に食べられるようになるケースも多いので、大らかに見守るのもおすすめです。
5.サプリメントを野菜の代用にするのも構いませんが、「噛む」ことをちょっとだけ意識しましょう。
さて、ベジ楽では野菜に関するマニアックなお話を毎週火曜日にラインにて配信してします。個別に野菜にかんするお悩みや疑問質問も受け付けております。この機会にぜひご登録ください。