日本で唯一の「ゆるベジらく膳やさい料理教室」【ベジ楽】の林佳代子です。
福岡でも千葉でも、オンラインで全国の方々と「ゆるベジらく膳料理」を楽しんでいます。
今日のテーマは「野菜と免疫力アップ」です。
Contents
■野菜の種類は多いけれど、気が付くと同じ野菜しか買っていません。これっていいのかな?
野菜の話をする前に、まずは「免疫力」について考えてみましょう。
コロナ禍において、よく耳にするようになった単語のひとつではないかと思います。「免疫力」。
わたしたち人間の身体はとてもよくできています。
知れば知るほど、わたしは「すごいな」と感心します。免疫力もそのひとつです。自分の身体ではありますが、これが見事なくらい無意識でもちゃんと機能しています。呼吸をする、心臓が動く、汗をかく…こういった一連の動きも同じです。すべて意識せずに行われます。
そのなかでも、免疫力はすごいと思います。
身体に悪いもの(ウイルス)が入ってきたときに、身体のなかで戦うのです。免疫力とは、人間が生物としてもっている「戦う力」です。防御力、といいかえてもよいでしょう。
(どうでもいいようですが、防御力って言葉にはゲームやアニメのような力強さがあると思います)
最近でいうと、新型コロナウィルスに対する免疫力(防御力)ということで話題になっているケースが多いです。
ただ、新型コロナウィルスにかかわらず、風邪ひとつとってもやはり免疫力はあるに越したことはありません。
そして、世間では「野菜が免疫力アップにプラスである」と言われています。
わたしも個人的に「野菜が免疫力をあげる」という考えには賛成しています。実際、わたし自身、出張が続いていてなかなか野菜を食べられないでいるときは、体調を崩しやすいな、という実感があります。たまたまかもしれません。でも、複数回そんな経験をしています。まあ、野菜ヲタクが野菜を食べられないストレスというのも否定しませんけれども。
どちらにしても、野菜を存分に食べられないのは、個人的には免疫力がダウンしてよろしくない、という感覚です。
なにしろ、野菜の多くが「わたしたち人間が自ら生み出せない栄養素」を含んでいるからです。
レッスンに参加してくださる方とお話をいていても、皆さん「野菜は身体によい」というざっくりとしたイメージはお持ちのようです。細々はわからなくても、ざっくりしたイメージや自分の感覚は無視しないほうがいいかな、というのも個人的な意見です。
ただ、「野菜はいい」と思っていらっしゃる方に細かく伺うと、「そうはいっても同じ野菜ばかり買ってしまう」「買った後も同じ食べ方ばかり」という答えがかえってきます。
いろいろ食べてみたい。
いろいろ作ってみたい。
でもワンパターン。
せっかくいろいろな野菜が出回っているのですから、ぜひチャレンジしていただきたいな、と思います。それぞれ個性があって、とても楽しいですよ。
というわけで、今回の記事は
1.野菜は免疫力アップによいと思っている方
2.身体のためにもいろいろな野菜を食べたいと思っているけれど、いつも同じ野菜ばかり買っている方。
3.買ってきたお馴染みの野菜を、気が付けばワンパターンの調理で召し上がっている方
4.ちょっと工夫したいな、と思っているけれど、メンドウなことはしたくない方
におすすめです。
■知らないまま買うのは怖い。これはよくわかります。買って失敗したくないですよね。
買ってみて、食べてみて。
レッスンではこのようにお話をさせていただくことが多いのですが、実際に言われる皆さんの立場で考えると、「むちゃブリ」と感じないわけでもありません。
人間は食にたいして保守的なところがあります。人によって程度に差はありますが、年齢を重ねるほど、保守的志向は高まると感じます。そして、男女差もあります。女性の方がポジティブにチャンレジする傾向にあります。男性のほうがやや慎重(臆病?)。
保守的であること、慎重であることは決してマイナスではありません。それでもわたしは「買ってみて、食べてみて」と申し上げます。
なぜなら、新しい味はとても新鮮でエキサイトする体験に直結するからです。まあ、ざーっくり乱暴にまとめてしまえば、脳カツです。
■野菜料理に迷ったら、とりあえずスープにしてみましょう
そうはいっても、「買ったまま、食べ方がわからなくて放置してしまった」というのではモッタイナイです。
今はスマホでちゃちゃちゃっとレシピを検索できます(わたしはやらないのですが、やること自体を否定はしません。なにしろ便利ですものね)。だから、ある程度は「こんなふうに料理すればいいんだ」という知識は得られやすいと思います。
それでも迷う方は、きっと「失敗したくない」から。どうせなら「美味しく食べたい」と考えるからでしょう。美味しく食べたい。当然です!
わたしも同じように日々考えています。
だから、迷ったときには「とりあえずスープにしてしまっては?」という提案をさせていただきます。このスープにはみそ汁も含まれます。
ポタージュでもよし、みそ汁でもよし、コンソメでもよし。メンドウだからだしはとらないでも構いません。
できれば、複数の野菜を使うといいですよ。味がより複雑になり、より深くなります。
本当に美味しいです!
今の季節の野菜のおすすめの組み合わせをあげてみましょう。
1.パプリカ&ニンジン
2.キュウリ&長いも
3.ナス&トマト
4.オクラ&モロヘイヤ
5.トマト&バジル
これだけ? そのように感じられるかもしれません。いいのです。まずは、これだけで。
定番の2つの野菜の組み合わせに挑戦してみましょう。
定番の2つの組み合わせができたら、今度は3つ増やしてみます。たとえば、先に書いた2つの組み合わせを利用するなら…
1.パプリカ&ニンジン+ジャガイモ
2.キュウリ&長いも+ニラ
3.ナス&トマト+ズッキーニ
4.オクラ&モロヘイヤ+ツルムラサキ
5.トマト&バジル+タマネギ
このように少しずつ足し算していくのです。
ちょっとタンパク質が欲しい人は、ベーコンや豚肉、鶏肉、ツナ、油揚げ、豆腐、卵といったものを足し算していきましょう。すると、びっくりするほどボリュームが出ます。
スープがメインの食事が簡単に作れます。極端な話、複数の野菜とタンパク質を組み合わせたスープがあれば、パンやごはんを添えるだけで立派な食事が完成します。
バランスとしてもなんら問題がありません。
コツは、横にずらすように加えていくこと。とにかく作ること。
そして、そこにスーパー等で見かけた目新しい野菜も少しずつ加えること。「よくわからないけれど食べてみたい」程度の野菜なら、メインの素材にしなければよいのです。
とにかく作ってみましょう。
すると、だんだん自分や家族の好み、そして手の抜き方がわかるようになってきて、気がつけば免疫力アップできる(野菜が大量に使われている)野菜スープができあがります。
■食べてみたい欲求はもちろん、「これって食べたほうがいいの?」という野菜があれば購入するベジ(ベシ)
もし、あなたが食べること、食事にちょっとでも欲があるなら、迷わず買ってしまおう!とお話したいです。
そもそも「欲」と書くと俗っぽく聞こえて不快に感じられる方もいらっしゃるかもしれません。もともと食べることとは「食欲」という言葉に代表されるように、生きることと直結しているので俗っぽいのは致し方ない、と個人的には考えています。
だから、人に迷惑をかけるような方法でなければ、ぜひ欲張っていただきたいと思います。
野菜は草ではありません。過去に多くの人々が長い時間をかけ、品種改良を重ねて重ねて今の形にしてきたのです。そのエネルギーは膨大です。品種改良が進んだ理由は、食べるとよいから、であったり、食べると美味しいから、であったり、もっとたくさん収穫したいであったり、さまざまです。ですが、わたしたち人間にとってマイナスであったなら、人々はエネルギーも時間も費やしません。
よいものだから、脈々と受け継がれ、改良されているのだとわたしは考えています。
しかも!
野菜には旬があります。もちろん、栽培技術があがることで、通年出回っているものもあります。基本的に1年中手に入る野菜は、ニンジンやジャガイモなどメジャーなものばかりです。これらメジャーな野菜は、多くの方が「どう食べよう」「食べ方がわからない」と感じることがほぼないといっても過言ではないものです。
問題は、マイナーな野菜たち。
皆さんが迷うのは、新しい品種や旬にしか出回らない野菜たちではないでしょうか。迷いますよね。そもそも「買うかどうか」で悩みます。
そんなときには、ぜひ聞いてください! お尋ねください。
まずは、LINEにご登録いただき、そこから個別に質問してください。
「こんな野菜見つけました。どう食べたらいいですか?」その一文で結構です。写真があれば、なお伝わりやすいのですが、店頭で写真も撮りにくいと思います(店舗によってはNGなので気をつけてください)。店頭には商品名として野菜の名称が書かれているはず。それをピロリンと書いていただければ、じゅうぶんわかります。
ヲタク力を利用してくださいね。
■野菜はすぐに身体を変えるわけではありません。免疫力も同じです。とにかく食べ続けてみましょう。
そして、野菜と免疫力の関連性です。
あるか、ないか、でいえばあります。
ただ、即効性があるか、ないか、でいえば「ありません」。
某マンガの「豆」ではありませんが、食べてムキムキ元気! とか、ひと口だけで風邪をひかなくなる! というのはありません。
食生活
食養生
いろいろな言葉がありますが、どれも「一日にしてならず」です。
暮らし と 命
これは、なんというか直結していますが、時間がかかるものだと思ってください。わたし自身、10代で体調を崩した後、元どおりに暮らせるようになるまで(肉体的に復活するまで)およそ2年かかりました。
気をつけていたので、おそらく一般的な学生よりもファストフード店のお世話になることは少なかったはずですし、実家暮らしだったこともありインスタント食品もほぼ使わず、でした。それでも2年です。
ただ、即効性はないぶん、しっかり身につけば持続力がある、と感じています。
2年かけて戻した健康は、その後ほとんど崩れません。風邪も滅多にひかないです。これだけでは自慢できます。
今日明日で変化は実感できないかもしれません。でも、あなたの身体にじわじわと確実にきくのが野菜です。
野菜のもつ力です。
■まとめ
いかがでしたか?
野菜で免疫力アップと聞くと、なにやら難しそうに感じるかもしれません。でも、記事で紹介したように、野菜をいろいろ食べてみては、という話ならなとなく納得できるかもしれませんね。今回の記事をまとめると…
1.野菜がおすすめなのは、ビタミンやミネラルなど人間が自ら生み出せない栄養素をもっているから。
2.野菜のもつ、いろいろな栄養をとりこむことで、免疫力アップを目指せる。
3.野菜をいろいろ食べたくて、でも失敗したくない方にはスープがおすすめです。
4.季節の野菜の組み合わせに迷ったら、まずは2つの組み合わせに挑戦してみる。
5.2つの野菜の組み合わせがうまくいったら、そこにプラスワンで考える。
6.スープのボリュームを出すには、タンパク質をプラスするとよい。
7.いろいろ書いたけれど、要するに野菜は美味しい。
日々の暮らしのお役に立てて頂けたら、とても嬉しいです。