日本で唯一の「ゆるベジらく膳やさい料理教室」【ベジ楽】の林佳代子です。
福岡でも千葉でも、オンラインで全国の方々と「ゆるベジらく膳料理」を楽しんでいます。
今日のテーマは「きのこの種類と見分け方のコツ」です。
Contents
- 1 ■秋はきのこのイメージ。ただ、きのこには種類が多くてよくわからないという声も。シイタケ以外にも美味しいきのこはそろっています。でも、庭先のきのこは…?
- 2 ■カラフルなのが毒きのこ。そんなふうに思っていて、地味な色なら食べられるって思いたい気持ちは、わたしにもあります。きのこは美味しいから食べるチャンスが増えるのは嬉しい!
- 3 ■きのこの種類は無限!? 数が多いからこそ、専門家でも迷うのです。ここはもうプロにお任せがラクで確実。
- 4 ■プロに任せる方法のひとつが「店頭で選ぶ」。きのこ狩りは店頭で! 庭先で探すはやめましょう。
- 5 ■きのこは種類が多い分、いろいろ楽しめます。ルールはあるようでありません。
- 6 ■おすすめしたいのはライン登録。ここでは毎週火曜日に皆さんのお役立ち情報を発信しています。もちろん、無料です。ぜひこの機会にご登録ください。
- 7 ■まとめ
■秋はきのこのイメージ。ただ、きのこには種類が多くてよくわからないという声も。シイタケ以外にも美味しいきのこはそろっています。でも、庭先のきのこは…?
秋に美味しいものはたくさんありますが、イメージが先行して「秋の食べ物」という印象が強いものがいくつかあります。
そのうちのひとつが、きのこ類です。
シイタケやシメジなどメジャーなきのこが人工的に栽培されるようになって久しいです。そのため、実は年間をつうじて同じ品質のものが手に入ることが多いのです。
シメジは春にも召し上がりませんか? シイタケは冬も美味しく召し上がっているのではないでしょうか。
もともとは、シイタケにしろシメジにしろ確かに秋に収穫されていました。ただ、先ほど書いたように技術が進歩することによって「美味しい秋」ではなく、「いつも美味しい」へと変化したのです。
あくまでもわたし個人の意見としては、イメージとしては秋ですが、事実上年がら年中美味しさを楽しめるものとして位置付けてもよいだろうと考えています。
きのこトークをしていて問題になるのが、種類が多い、ということ。
種類がとても多いがゆえに、「なにがどう違うのか、よくわかりません」というご意見をいただくことが多いのです。それと、もうひとつ、「庭先にきのこが生えてくることがあって。食べるきのこと食べないきのこってどう違うんですか?」という「食べられる、食べられない」トークもよく耳にします。
今回の記事は
1.きのこは好きだけれど、種類が多くてよくわからない方
2.野生のきのこは食べられるのか疑問に思う方
3.庭にきのこが生えてきて、なんだか気になる方。
4.とりあえずきのこに興味がある方
5.秋になるときのこが気になる方
におすすめの内容です。
■カラフルなのが毒きのこ。そんなふうに思っていて、地味な色なら食べられるって思いたい気持ちは、わたしにもあります。きのこは美味しいから食べるチャンスが増えるのは嬉しい!
きのこは姿かたちがイラストにしやすいのか、フォトジェニックなのか、昔から絵本などに登場する機会も多いですね。
ゲームのキャラクターやディズニ〇の映画の背景にもたびたび登場します。そのため、「きのこを描いてみてください」と言われると、たいていの方がスラスラかけてしまうのです。そのくらい食べる以外にも馴染みのある食材でもあるのですね。
きのこといって、すべてが食べられるわけではない、ということはご存知の方も多いと思います。「毒きのこ」という言葉を耳にしたことのある方もいらっしゃるかもしれません。
「毒きのこ」という単語は、特定のきのこを指すというより、「食べられないきのこの総称」であったり、「食べると身体に害をなすきのこの総称」だったりします。
要するに「食べちゃダメなきのこ」です。
そして、どういうわけか、わたしたちの頭には少なからず「カラフルなきのこ=毒きのこ」という方程式が浮かびやすいように思います。
みなさんはいかがですか?
オレンジや黄色、赤といったパッと目につく鮮やかな色のきのこは、毒きのこだと判断していませんか? 反対に、茶色やベージュといった地味な色合いのものは、食べられると考えていないでしょうか。確かにシイタケやシメジといった馴染み深いきのこは、全体的に茶色系。感覚的に安全だと思うのは理解できます。
ただ、結論からいえば色できのこの安全性(あるいは危険性)を判断するのは間違いです。
カラフルでも食べられるものもありますし、逆に地味なのに食べたら危険なものもあります。
■きのこの種類は無限!? 数が多いからこそ、専門家でも迷うのです。ここはもうプロにお任せがラクで確実。
わたしは以前、雑誌の特集でキノコのページを担当したことがあります。
そのときに、「カラフルなのは毒キノコだと思えばいいですか?」と、ご指導くださった先生にうかがったことがあります。先生には「それは違いますね」と、先ほど書いたように色で判断するのは危険なのだと教えていただきました。
さらに驚いたことが、先生いわく「わたしたち専門家でも迷うことはありますよ。そのくらいキノコの世界は奥が深いのです」とも。
「じゃあ、たとえ片手に図鑑を持っていたとしても、素人が自己判断するのは危険ですね」というと、「そうです、そのとおり。だから、基本的にきのこ狩りはすすめません」とおっしゃっていました。
専門家として研究を続けていらっしゃる方でも判断に迷うのです。素人が迷ったり、間違えたりするのは当然のことです。
正直にいうと、いろいろ取材した後はキノコ狩りに行けたら楽しそう、などとのんきに構えていました。そもそも企画を出したのだって、「自分できのこを採れたらいいよね」という安易な気持ちがあったからにほかなりません(笑)。
欲望の塊ですよ、ほんとに。
でも、先生のお話を伺っていて、やはり素人がむやみに手をだしてはいけない領域だと感じたのです。
そしてその際に「プロに任せたほうがいいです。間違いありません」と言われました。キノコ狩りのプロ!? 最初は「そんな人、いるの?」と疑問に思い、うかがったところ、「店ですよ」とのこと。
店頭に並んでいるものは安全に食べられるから、商品として並んでいるのです。
選ぶのはプロに任せて、そのなかから食べたいものを選んだらいいですよ。
この先生の一言には目から鱗が落ちるような気持ちになりました。なるほど、と思いました。
■プロに任せる方法のひとつが「店頭で選ぶ」。きのこ狩りは店頭で! 庭先で探すはやめましょう。
たしかに店頭に並んでいるきのこは、何人ものプロの手を介して並んでいます。栽培する人、市場の人、バイヤーなどなど。立場はちがえど、皆さんすべてプロですね。
庭先のきのこ。
それを採取した場合、プロの手をひとつも介さずにあなたの手元に届くのと同じです。あなたがきのこのプロです、と言わない限り、という条件がつきますけれども。
プロを介さないきのこ。
ちょっと想像すると怖くありませんか? わたしは怖いなぁ、と思いました。食いしん坊ではありますが、命もだいじにしたいですからね(笑)。
多くの意図が確実にプロの力を借りられるきのこの入手方法が、店頭に並んでいるものを買うことです。最近では、ポットに入って株ごと購入できるシメジやエノキタケもあるので、ちょっとした収穫期分は味わえますね。
ほかにも、あります。
たとえば、農業体験ができる農園等では「しいたけ狩り」や「しめじ狩り」ができます。これもまた、プロの手を介したきのこです。コロナ禍でなかなか外出できなかった方も、そろそろ感染に気をつけながら少しずつ外出するようになっているのではないでしょうか。秋のお出かけの選択肢のひとつとして、きのこ狩りを考えてみるのもよいかもしれませんね。
ただし、きのこの保存期間は種類に関係なく約1週間です。食べきれる程度のキノコを収穫してくださいね。もっとも食べきれない分は、乾燥させたり、冷凍したりする方法もゼロではありません。上手に食べきっていただきたいな、と思います。
■きのこは種類が多い分、いろいろ楽しめます。ルールはあるようでありません。
わたしが近所のスーパーマーケットに出向いて、そこにおいてあるきのこをチェックしてみました。松戸市にある一般的なスーパーで、特別大きい店舗というわけではありません。
松茸(今だけですね)
エリンギ
シメジ
ブナピー(白色ブナシメジ)
シイタケ
エノキタケ
ひらたけ
ナメタケ
舞茸
マッシュルーム(白とブラウン)
ざっと10種類です。
たくさんありますね。
いろいろな食べ方があるのですが、和食にしろ、洋食にしろ、なんにでも合うのがきのこの嬉しいところです。
それぞれ歯ごたえや香りに特徴があり、個性的ですが、「間違いなく美味しい」というのはミックスする方法です。
複数のきのこを合わせると、味も香りも深くなります。これが本当におすすめです。
写真は先日、「オンライン低糖質レッスン」で作った「えびときのこのアヒージョ」です。これも3種類以上のキノコを使うとほんとうに美味しいです。1種類でつくったこともあるのですが、味の深さが違います。香りの広がり方も、やっぱり違います。
通年食べられるとはいえ、秋のイメージがつきまとうきのこです。実際に、店頭では「秋のきのこフェア」なるものが開催されることも多いですし、売り場面積が確実に広がります。松茸のように秋にだけ出回る貴重なきのこもあります。
だから、ぜひ「きのこを食べてみよう」と思われるようなときには、1種類だけでなく、2種類以上のきのこを合わせてみてください。
また、きのこが大きく個性を発揮するのが「歯ごたえ」です。
コリコリ、シコシコ、シャキシャキ…いろいろな言葉で表現されますが、歯ごたえがびっくりするほど違います。好みのものをいろいろ食べながら見つけてほしいなぁ、と願っています。
そして、最近いただいたご質問。
「先生のお気に入りのきのこはなんですか?」
迷いますねぇ。きのこ、大好きですから。
でも、最近はまっていて、売り場で真っ先に探して購入してしまうのは「ひらたけ」です。これ、味も歯ごたえもドストライクでわたしの好みです。カタチも「きのこらしい」のです(笑)。イラストに描きやすいフォルムがかわいいです。
当然ですが、ひらたけは庭先で見つけることはできませんので、あしからず(笑)。ぜひスーパーでプロ経由で購入してみてください。
■おすすめしたいのはライン登録。ここでは毎週火曜日に皆さんのお役立ち情報を発信しています。もちろん、無料です。ぜひこの機会にご登録ください。
みなさんが店頭で見ているきのこが、少しでも愛おしい存在に変化したらうれしいです。きのこ好きが増えたら、ヲタクとしては同士が増えたようでうれしい限りです。
そして、さらにベジ楽では毎週火曜日に農産物に関する「へえ」や「ほお」といった話題を配信しています。
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また、オンラインレッスンも好評いただいております。
今月は「里芋は武士」をテーマにお届けしています。ご興味のある方は下記ボタンよりお問合せください。
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■まとめ
いかがでしたか?
きのこを購入されたくなりましたか? いろいろと試してみていただけたら嬉しいです。
今回の記事をまとめると…
1.きのこは種類がたくさんある。
2.種類が多くて、専門家でも食べる・食べないを迷うこともある。
3.庭先のきのこよりも、プロを介して購入するきのこが美味しく安全!
4.きのこは単体で調理するより、複数調理が断然おすすめ!
です。秋の味覚をトコトン楽しんでくださいね。