日本で唯一の「ゆるベジらく膳料理教室」【ベジ楽】の林かよこです。
福岡・姪の浜で今日も「ゆるベジらく膳」を楽しんでいます。
本日のテーマは「りんご」です。りんご、すごーい果物なんですよ。
そのすごさを感じていただければ、と思います。
■りんごはどんな果物?
りんごは歴史がとても古い果物です。
旧約聖書に書かれた最初の人間、アダムとイブ(エヴァと発音することもありますね)が食べた果物としても登場します。
旧約聖書が書かれた頃(紀元前8世紀という説もありますが、すみません、詳しく語れません!)には少なくとも一般的な果物として認知されていたのではないかと推測できます。とはいえ、このストーリーは後にミルトンによって定着したものではないか、という説もあるので何ともいえません。…このあたりの知識が乏しいので、断言して書けないのが申し訳ないところです。
とはいえ、そのくらい古いものだ、と思ってください!
その原産地は中央アジアの山岳地帯です。
つまり、寒冷な土地を好む果物です。日本では、青森県や長野県が一大産地として知られていますが、このどちらも適度に寒い地域ですね。
ちなみに、わたしが住む福岡県と佐賀県の県境の山間の土地では、りんごが栽培されています。やはり冬は寒い地域です。
わたしも福岡に暮らすまでは知らなかったのですが、「福岡=九州=暖かい」というのは違うかもしれません。けっこう、冬場は寒いです。
ヨーロッパでは4,000年以上前から栽培され始めたという記録も残っているりんご。
わたしたち人間の暮らしに欠かせない果物のひとつであったことは間違いありません。そのため、りんごにまつわる話やことわざもたくさんあります。
たとえば…
「1日1個のりんごは医者を遠ざける」
これはもともと英語のことわざ「An apple a day keeps the doctor away.」ですが、「1日1個のリンゴは医者知らず」と訳されることもあります。
つまり、リンゴを食べていれば医者にかかる必要なく元気でいられますよ、という意味ですね。
ほかにもいろいろありますが、ことわざに登場することからもりんごが人類と深い関係がある果物だとおわかりいただけると思います。
■りんごが美味しいのは今
りんごの旬は、10月から12月ごろです。
基本的に秋から冬にかけて美味しい時季を迎えます。ただ、今は貯蔵技術が発達しているので、1月に入ってからもりんごは出回っており、購入することも可能です。
個人的には年を超えたりんごより、年内のりんごのほうが美味しいな、と感じます。
皆さんのお好みはいかがでしょう??
また、りんごはとても品種が多いことでも知られています。
りんごは大きく赤いタイプと、黄色いタイプに分けられます。
赤いタイプの代表選手が「ふじ」や「秋映」「ジョナゴールド」「紅玉」といったところでしょうか。変わったところでは果肉がきれいなピンク色をした「紅の夢」というものもあります。
ここであげた「紅玉」は加熱調理向きだと言われています。皮がきれいなピンク色になって、とても色鮮やかです。
もちろん、生で食べても少し酸味があって美味しいですよ。
黄色のタイプは「王林」「黄王」「トキ」あたりが一般的ですね。
わたしのお気に入りは紅玉。次点はふじかな。
最近はりんごも店頭で品種名を書かれて販売されることが増えました。ぜひお気に入りのりんごを探してみてくださいね。
■りんごを薬膳で見てみる
りんごは薬膳で分類すると「平・甘酸」。なかには「温・酸」と分類する方もいます。
ここでは「平・甘酸」の考えに沿って解説していきましょう。
平…これは、身体を冷やすことも温めることもなく、中庸ですよ、という意味です。
つまり、言い方を換えれば「どんな体質の方にもいいですよ」。万人受けする果物です。
甘は味の性質のこと。
甘の性質のある食べ物は、胃腸を健やかな状態にしてくれます。
ほかにも精神面や筋肉の緊張を取り除き、心身共にリラックスさせる効果が期待できます。
酸もまた、味の性質を表します。
発汗を抑制する一方で、唾液の分泌を促します。
唾液は消化にも重要な役割を果たしますが、風邪の予防にもプラスです。なぜかというと、唾液は口の中をうるおすから。このうるおいが、風邪のウイルスが体内に入るのを防いでくれるのです。
ほかにも、酸の性質は下痢の症状を落ち着かせたり、排尿のリズムを整えてもくれます。
うーん、りんごってすごいですねぇ。
■りんごは現代栄養学からも見てもすばらしい
りんごは食物繊維をたっぷり含む果物です。とくに皮に多く含まれています。
食物繊維は、整腸作用があることでも知られています。
整腸作用…漢字で書くと難しそうに感じるかもしれませんが、要するに「うん〇ブリブリすっきり効果」です!
排泄は人間にとって、とても大切です。
とくにお年寄りの場合、便秘が原因で脳梗塞が起きると言われるくらい。出すものを出すって大事なのです。
女性の場合、排泄がスムーズにいかないと肌荒れの原因になることも。りんごの食物繊維を味方につけて「〇んちブリブリすっきり効果」を実感してください。
そして、クエン酸も含まれいます。
クエン酸は疲労回復にプラスの成分。疲れたときはとくにりんごの爽やかな味がおすすめです。
疲れていると、肌がくすんで見えますし、なにより表情が明るく見えません。魅力的な笑顔の女性も、疲れていては美人度激落ち。残念感たっぷりです。
これをりんごが防いでくれるなら、ぜひ食べたいですよね。
また、果肉にも果皮にもポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールは、抗酸化作用があるとされる成分です。身体が酸素によって錆びるのを防いでくれるというわけです。
身体の錆はすなわち、老化。
老化防止。
アンチエイジング効果です!
繰り返しますが、りんごってすばらしい!
■りんごの選び方
美味しいりんごはどう選んだらよいのでしょう?
品種が多いことは冒頭で書きましたが、品種に関係なく美味しいりんごは
- ツヤやハリがある
- 瑞々しい
- 色が濃い(赤系でも黄系でも同じです)
これを目安にじっくり見て、美味しいりんごを選んでくださいね。
■りんごの食べ方
りんごは果皮も果実も、全部食べてほしいところですが、皮は消化が悪く小さいお子さんやお年を召した方にはあまりおすすめできません。
りんごをデザートやスイーツとして食べるのが、日本では一般的ですが、料理の素材としてもおすすめです。
とくに豚肉との相性がよいので、一緒に煮込むのもおすすめです。
↑こちらの写真は「たのしい台所」時代に作ったりんご料理のときのもの。
ちなみに豚肉は「平・甘鹹」。
気力を補い、滋養強壮の役割があると言われています。身体に潤いを与える食材でもあります。
あら、豚肉もすごいですね。
これについてはまた後日、取り上げようと思います。
りんごが美味しい季節です。ぜひたくさん召し上がってくださいね。
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